映画のチカラ
アマゾンプライムで無料配信の「JOKER」を観ました。
元々、さほど映画好きではなく、暇つぶし的な感じでした。無料だし。
私は、これまで映画に感化されることはありませんでした。
映画は、社交辞令やコミニュケーションツールとして「あれ観たよ、良かったね」というためだけの存在でした。
そんな私が、さっき初めて2回も「JORKER」を鑑賞しました。
1回目は、不思議な感覚で、正直内容が難しい・・・。何でそうなるの?理解できない。
感情移入できないし、気持ちの置き場所がない感覚でいっぱいでした。
そんな中、この映画を観た方におすすめ作品として
「タクシードライバー(1976年作品)」が紹介されていました。
何となく、昔観たことあったけど・・この映画も何か変で変わってたという記憶しかない。
ロバート・デ・ニーロが主人公だから、若かりしデニーロも見たいし、
時間もあるし観ようかと・・。
部屋の重たい感じや、鬱積していく感情。妄想と現実の世界がわからなくなり、人間性が喪失していく過程。狂気への変容など。
似てる!へー何か繋がっている。
そしてまた「JORKER」へ。
冒頭のアーサー(主人公)が、ピエロのメイクをしながら青い一筋の涙を流す場面。
子供に笑いを届けようとする優しいアーサー。
ノートに書かれた誤字脱字だらけのネタ帳。
喜劇王チャップリンの「モダンタイムス」を見る場面。
あの有名なジョーカーが階段をステップを踏みながら降りる場面 などなど・・
場面場面が、繋がった、そして何より深い。
ピエロ・コメディアン・喜劇王・・「笑い」をイメージさせながら、
「笑わせること」と「笑われること」が混雑するこの世の中。
いつも他人を蔑み、笑いを取りに行くことの醜さと怖さ。
幸せって何?人を笑わせるって何?んー深い、深すぎる・・。
そんなこと感じながら「映画ってすごい力があるんだ」と気づく。
こんなに、深くじっくり考えることができたのは、学生時代の国語の時間以来かもしれない。
恥ずかしいことです。
頭の中は、シゴト、シゴト、シゴト・・・仕事一筋だったものですから、
映画の夢物語や非現実に時間を使うより、実用書を読む方が、断然お得と思っておりました。
映画も小説も、表面を撫でるだけの鑑賞しかしなくなっていました。
だから今、私の中には語れる作品が残ってないんです。
仕事三昧人生を選んできた私の後遺症でしょう、知らない間に、読解力、洞察力が消失してました。それに気づき、結構ショックを受けています。
もう一度、感性のアンテナを磨き、
内なる自分の中の土壌を耕し、肥していきたいと思っています。
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