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ドイツから少し足を伸ばしてスイスドルナッハ その1 シュタイナー建築ゲーテアヌム のはなし2018-08-17

みなさんこんばんは。

ブログみてくださっているみなさんいつもありがとうございます。

趣味の記録のために始めましたが読者様も増えつつあり嬉しいかぎりです。


今日は久しぶりに建築のおはなしです。

先日ずっと行って見たかったシュタイナーの建築を見にスイスのバーゼルドルナッハに行ってきました。


Zweites Goetheanum 1924-1928


この大きなコンクリート打ちっ放しの建物がシュタイナーが設計したゲーテアヌム です。

ルドルフ・シュタイナーを知らない方のために簡単に説明しますと...

Rudolf Steiner(ルドルフ・シュタイナー)はドイツ、オーストリアで活動していた思想家であり、教育家であり、哲学者であり、建築家であったり農業家であったり医学系についても活動していたりと大きく影響を及ぼした人物であります。

日本でもシュタイナー教育とかよく耳にするんではないでしょうか。

ゲーテアヌム はそのシュタイナーの本拠地となっていた場所です。今はシュタイナーの思想アントロポゾフィーの協会の本部が置かれていて、精神科学自由大学の本部も置かれています。


この現在のゲーテアヌム は第二ゲーテアヌム で、第二が建つ前は第一ゲーテアヌムが建っていたんですが、1922年に焼失してしまって、現在のゲーテアヌム が再建されました。

□ 第一 ゲーテアヌム

Erstes Goetheanum 1913-1920

今はもう焼失してしまいましたが、第一ゲーテアヌム はシュタイナーが内装・外装設計しています。第二のゲーテアヌム とは全く違うかたちで二つのドーム型天井があり、天井には天井画が描かれていたそうです。建築の特徴としては、この丸い構造を実現するために船大工の技術を使ったのだとか。





□ 第二 ゲーテアヌム


そして第二ゲーテアヌム は今、現在建っているゲーテアヌム のことを言います。

第一ゲーテアヌム とはまた違った彫刻的なかたちをしています。コンクリートで作られていますが、当時のコンクリート建築としては初めての大規模建築であったそうです。


有機的で今にも動き出しそうな迫力です。

壁の屋根も天井も窓もうねっていて生き物のようです。



第二ゲーテアヌム の魅力の一つにGrosser Saalという天井画、ステンドグラスがとても美しい劇場があります。この劇場は残念ながら写真撮影が禁止されていて写真が撮れなかったのですがとても美しくて神秘的な空間です。会館時間が短く、あと5分のところを滑り込んだのですがバッチリみることができました。



内観の色もとても特徴的です。上の階に進むにつれてピンクからオレンジ→黄色→緑→青と壁の色が変わっていきます。最上階の青い壁の空間になると天窓から青い空を見ることができます。この内観は外観とは全く違った印象を与えていて、色の変化はシュタイナーの思想に関係しています。色の変化とともに階を進んでいくと、包み込まれているような感じからだんだん外に大きく広がるような印象でした。



建築内の手摺やノブなども細かなところまでデザインされていました。


ゲーテアヌム 自体にはホールやギャラリー、図書館、ショップ、講演会スペース、カフェなどが入っています。ゲーテアヌム に訪れている人は大人から子供までゆったりとした時間を流れるように過ごしているように見えました。



このゲーテアヌム の周辺にもたくさんシュタイナーの建築がありまして、そのほかの建築もとても魅力的で美しいのでぜひ次回紹介しようと思います。


この建築は大学時代調べていて、自分にとって思い入れが強い建築なので少し長くなってしまいました。日本ではシュタイナー建築の書籍があまりないですが、この書籍は日本語で図面も載っています。ぜひ皆様の参考になれば良いなと思っております。


Herzlich Willkommen beim Goetheanum

↑ゲーテアヌム のサイトを貼っておきます。サイトからは詳細、また会館時間や休館日など見られるようになっています。


ではまた次回。

さくらでした。



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さくさくら
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