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星を刻む
場を離れた僕が想像出来ないと言う人もいる。
今は何やってるんですか?
とか、これからどうするんですか?
とか。
またやるんですよね?
とか。
いや~、それはねー、終わったことはもう終わりだからね。
でもね、正直なところ何も変わらないかな。
役割とか距離とか、それだけのことでね、それはある意味で物理的な話だからね。
何するか、ってところはね、役割とかはね、僕にとっては自分で決めることじゃないから。
今やってることがね、与えられた役割だよ。
止めたら楽になったか?
止めたら寂しいか?虚しいか?
止めたら変わったか?
正直、何も変わらない。
僕の言う場って、そう言うものなんだよね。
それは年輪だからね。
入れ墨だからね。
そのままずっと残って生きてるものだから。
背中に彫ってあるわけよ。
宇宙の地図をね。
星々の入れ墨をね。
無数の場が刻まれてるんでね。
それは本当に美しいものだからね。
これほど確かなものはないからね。
美しいと言ったけど、治らない傷跡みたいなものでもあるかも知れない。
そしてまた例えるならバーコードみたいな、ね。
それをいつも指でなぞってる。
そこにね、人間の心やこの世界や全宇宙がね全て書かれてるから。