裸の女神

這いずり回り 当てもない道のり
零す呼吸は なんのためにあるのだろう...
道行く人を 見渡しているだけ
関わろうとはけしてしない 嫌悪の渦

"助けて"と叫んでも雑踏に揉み消され
汚れた靴で踏みつけられてゆく

裸の女神は裸足で駆け出す
道のない道を傷だらけになって
雲行きの怪しい空を眺める
雨が降れば 洗い流されるだろう
傷から流れていく赤い血は

吐き気の中で つくろう笑いでも
笑えるだけで それは幸せなんだろう
耕す未来 夢見てはみるものの
我にかえると虚無の服 着飾ってる

世界を見渡せば 私はなんてことない
わかっているけど それとこれは別

裸の女神の腕を切り落とし
美しさを身に纏うのはなぜだろう
嵐が訪れて飲み込まれていく
真っ赤な血は 風に吹かれ飛ばされて
ミロのヴィーナス まるでそのように

あぶく銭ではなんにもならない
厳しい世間に揉みくちゃにされながら
手を上げて渡る横断歩道
割れたガラスが全てを傷付けてゆく

裸の女神に両腕があれば
美しさは半減されてしまうだろう
他人の目論見に流されてしまう
哀れな私は 雑踏にそれでも吠え
自分を壊してゆく この街で

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