最高の結婚生活!!… のはずだったのに…【2】羨望のまなざしの中で……
甘ーい新婚生活のはずだった
結婚が決まって
バカな私は、タケシの両親に
気にいってもらえたとばかりに
喜んで、タケシの実家の家の近くに新居を構えた。
タケシの実家は、裕福なので
高級住宅街の中にある大きな門構えの一軒家。
友達の誰もが羨んだ
会社の同僚が来た時
「いいな~~
こんな素敵な新居で
かっこいい旦那さまと暮らすなんて~」
心底うらやましいと感じているのがわかり、
私は、内心ほくそ笑んで、有頂天になっていた。
あー、それなのに…
二人きりの新婚生活のはずが…
いつもいる!
毎日来る!
自分の好みで
部屋のインテリアを変える
私の私物を捨てる。
安物でも大切な物があるのよ!!
今の世の中
昔と違って姑も随分変わってきていて
結構嫁に気を使う人が
増えているのに…
いやいや、もうそこは望まないから、せめてフツーであってほしい。
度を超すということがこんなにストレスになるとは……
作り話しとしか思えないような出来事
これをネタに小説が書けちゃうわよ。
事実は小説より奇なり。
まさに今、
わたしの身に
降りかかっているのだ
実家に寄って、母に今までの事を話したら、
「それは、ちょっと行き過ぎているわね」
そうなのです
まさに異常事態なのです。
タケシは、姑の作る
ハンバーグが大好きで
それを知っている姑が
定期的に作って持ってくる。
確かに、美味しいとは思う
私の作るハンバーグは、
いまいちかもしれないが
愛する妻が一生懸命
作ったのなら
美味しいと言って
食べるんじゃない?
普通は…
「なんで、これ
こんな味になるわけ?
おふくろに教えてもらえよ
ごめん
ちょっと
これ食えないわ」
私は、後で
泣きながら全部食べた
だって、
食べ物を粗末にできないから
でも、でも…
タケシは、かっこいいのだ。
休みの日は、二人で
おしゃれして外出。
お洒落なカフェでお茶して
洋服も気にいったものがあると
「似合うよ。それ、買えよ」
と言って買ってくれる。
さりげなく予約してあった
行きつけのフレンチレストラン
かっこよくオーダーをするタケシ。
外からみたら、最高の夫。
ほんのいっときでも幸せを感じて……
良い気分で家に帰ると
ゲッ!ゲゲゲ…
やっぱり、姑がいるではないか
「遅かったわね~
でも、仲がいいのは
いいことね
早く孫の顔が見たいわ~
やっぱり、男の子がいいわ~
あ~楽しみだわ
じゃ、私帰るわね
お邪魔ですものね~」
私の怒りのボルテージが
一気に頂点まで上がり
怒りしんとう指数
マックス!
「先にシャワー浴びてくる!」
私は、シャワーに打たれながら
怒りをむりやり
胸の中に閉じ込めたのだった。
【3】につづく