たったひとつ

私たちは理不尽から始まる
いちばんめは対内的に
女と意識させられる
にばんめも対外的だがまた
女と意識させられる
これらは全く違うものだが
要因はたったひとつ
持っていないもの

常に理不尽から始まる
男ではないこと
女であること
身体付きの違いを
比べられて審査される
私に触らないで
私より私の身体を見ないで

恋愛や結婚が
必ず人生にあるものとされる
私のことは私が考えるから
放っておいてほしい

男が何もしないのを見ながら
女だから家事をさせられる
男からの
手伝おうではなくて
代わろうという態度は無い
習おうとしないで
私にもわからないことばかり

たったひとつ
私たちは尊重がほしい
私たちが男にしてきたように
必要以上には近寄らない
怒鳴らないで優しくする
思いやりをもって代わりをする

どうしてもそれが難しいのなら
物理的にも
精神的にも
近づこうとしないでください

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