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みいちゃんと山田さん 連載版感想〜6話目(2)「夢」〜

前回の記事↓

※ヘッダーはみいちゃんと山田さん(亜月ねね著)からの引用。

注意⚠️
・ネタバレあり
・みいちゃん=神経発達症の視点で読んでいます。
・個人の感想です。批判は受け付けません。


それを理解できる方は下記の感想へどうぞ〜。


山田さん、みいちゃんの家に来る。

山田さんがみいちゃんの住むアパートに訪問する回。

山田さんは、みいちゃんがちゃんと生き物を飼えるのか、どんな部屋に住んでいるのか興味津々。
たまにいる人間観察が趣味の人っぽいな、山田さんの場合はみいちゃん観察だけど。

・全体的に散らかっている
・ぬいぐるみだらけ
・置いてある家具やものは買ったり拾ったりしたもの(拾ったり…?!)
・母の連絡先や朝することリストなどが壁に貼られている
・散らかっているけど、ハムカツの周りは片付けられている

↑みいちゃんの部屋の特徴はこんな感じで、特に拾ったものがある・ぬいぐるみだらけな所なんかはみいちゃんワールド全開といった感じ。

家具やアクセサリーを拾ったりしてる、ってなかなか強いな…。ゴミ捨て場の有料シールが貼ったままの家具だぞ…。

みいちゃんはハムカツのことは大事に思っているらしく、「健康でいてほしい!」とハムカツの周りは綺麗にしているし、なるべく長生きしてもらいたいようだった。

「ハムスターの寿命って2年なんだって…早いよね…でもなるべく長生きしてもらってみいちゃんが見送ってあげるんだ…」

実際みいちゃんは数ヶ月後に死んでしまうので、ハムカツの方が長く生きるのだけど。
でもみいちゃんなりの愛情はあるのだろうと分かる。

みいちゃんなりの愛情

山田さんと同じように、こういう子が職場にいたら、ペットを飼ったりするのは無理だと考えてしまうと思う。
長く職場にいると、やっぱり普段の生活態度が見えてくるから。

でも実際のみいちゃんは、嫌なことがあってもキャバの仕事はここまで続けているし、生活で気をつけることを壁に貼ったりして注意しているし、そういえば出勤初日も言われたことをメモしたりしていて、自分なりに頑張ってはいるのだと思う。

ただその努力が、周りから見て結果に繋がっていなかったり、そもそも努力しているのかすら分かりにくかったりする。
普通だったら、初日から連絡もなしに遅刻するような子=不真面目、だらしないと思われるのは当たり前だし。

こういうところも発達や境界知能っぽい気がする。
ただ、みいちゃんは決して悪い子じゃないし、優しさもある。でも無意識に周囲をイラつかせているのも本当。
その複雑さから、この作品には全体的に哀愁が漂っているのかもしれない。時々やりきれない気持ちになる。

みいちゃんの大家族のママになるという夢は、マガポケのコメント欄を見るに前回まあまあ叩かれていたけど、ダメなところがあって治せないからって、それで全否定するのは違う気もする…でもハムカツと人間は違うし…と個人的に複雑。

(ちょっと脱線)↑前に書いた記事なのですが、私がこの先輩を見て思うことと、山田さんがみいちゃんに対して思うことは似ている気がする。
だから気になってしまうのかも…読者の中には、あの時にいた「あの子(人)」に似てる、と思う人もいるのかな。

そういえばあの人も国家資格は持っていたし、できるところはできる(計算速い、文章速い上手い目など)ところがあって、凸凹だったなあ…。

山田さんがみいちゃんに見る赦し

ぬいぐるみやアクセサリーなど、ゴミ箱やゴミ捨て場から拾うのはどうかと思うけど、好きなものに囲まれて暮らす夢は共感できる。

「なんでこんな大量のぬいぐるみがあるの?」と尋ねる山田さんに対して、「好きだからだよ!」と答えるみいちゃん。

亜月ねね みいちゃんと山田さん6話より引用

山田さんはふと自分の過去を思い出します。
また教育ママが回想に出てきた。本当に山田さんの中で大きい存在だな…。

(また脱線:私も昔ゲームを買ってもらえらなかったという子には、大学や社会に出てからたまに出会うようになりました。
そんなことより勉強をしてくれと言われるらしい。そういった子の中には、好きなものも自然と親に許されるものにシフトしていった人もいた。)

未だに教育ママの好みに左右される山田さんだけど、みいちゃんと話していくうちに、「自分の好きなものは自由に拾ったり買ったり集めたりして良いんだよね……」と気づきを得る。

良いね!(山田さんがみいちゃんに言ったセリフ)
ただ買うのや集めるのは良いとして、ゴミ捨て場から拾ったりするのは注意らしいです(状況によっては窃盗罪にあたるらしい)

親から厳しく教育された人は、自分に厳しい傾向があると思う。
だから、自分の好きなものを買うにしても自分をまず許さないといけないのかも。

だけど、みいちゃん家の帰りに山田さんは、ゲームも漫画も死ぬほど買うぞ…となんだか吹っ切れた様子。


山田さんはみいちゃんの自由さに、赦しを得ているんじゃないかなと思う。

まとめ

前回と今回の「夢」は、タイトル通り比較的ほのぼの回でした〜。

でもみいちゃんが夢を語れば語るほど、読者には叶わないことが印象づけられる点ではほのぼのを被った不穏回なのかも?

無料版で読んでいたエピソードの終わりにだんだん近づいてきました。
どう終わりに向かって進んでいくのか?今後も楽しみです。

亜月先生応援してますよ〜。

おしまい。

以外、参考図書的なもの

みい山が単行本化するらしい!
書き下ろしもあるらしいので楽しみ〜。

あと作者のカラー絵好きなので嬉しい笑


作者の別名義、ダイアナの作品。
夜職のリアル…Xで作者の漫画を見ていたら、雰囲気が掴みやすいかもしれない。



これらは無料で読める。


 

みいちゃんもケーキが切れない…。


みい山を読んだ時の感覚って、この本を読んだ時の感覚に似ている部分がある気がする…。
それはそれとしてSFの名著ですよー。

みい山感想ブログ


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