みいちゃんと山田さん 連載版感想〜10話目(1)「ママ×パパ」~
画像は亜月ねねのみいちゃんと山田さんより引用。
前回の記事↓
みい山1巻先月末発売!買って良かったー。
注意⚠️
・ネタバレあり
・みいちゃん=神経発達症・境界知能の視点で読んでいます。
・個人の感想です。批判は受け付けません。
それを理解できる方は下記の感想へどうぞ〜。
山田さん、再びみいちゃんの家へ
山田さん、6話目(2)以来のみいちゃんの家への訪問。
山田さんワンルーム住まいなのね。
都内駅近ならそうなるか…。(家賃がしぬほど高い)
就職のことも考えているようでここら辺にも山田さんの現実的な思考があらわれている。
キャバ嬢の仕事はシフト制で、祝日の多い5月では出勤日が減ってしまう。
教育ママや男女共の友達から連絡が来るも、どこにも行きたくない山田さん。
そこでふと、みいちゃんを思い出します。
(暇だったしちょうどいーや…)と二度目のみいちゃん家へ。
どこにも行きたくないくらいダウナーな気分でいるのに、みいちゃんとは会える。
気を遣わなくて良い気軽な関係なんだろうなあ。
6話目(2)の感想記事でも書いたけど、山田さんは自由なみいちゃんに赦しというか、カタルシスを得ている部分がある。
みいちゃん特性はっと汁
お家に来る山田さんのために、4時起きで作ったというはっと汁…。4時起き?!
この辺りのみいちゃんの挙動、4時起きも含めツッコミどころが多すぎる…!
・おたまがあるにも関わらず何故か素手で鍋の中身を混ぜる(個人的にこの時点で食べたくない)
・お椀によそい運んでくる時、お椀に指が入り込んでる
・温めないで山田さんに渡す
温めないで渡すのは「みいちゃん猫舌で熱いと火傷しちゃうんだ」とのことだけど、これは熱くないか確認する一連の動作なのか…?
そしてみいちゃんでも作れるはっと汁(宮城県でよく食べられている家庭料理)のレシピ紹介まで!
簡単に作れそうだし、読者で作る人もいそうだ。
はっと汁はみいちゃんの得意料理で、小さい頃にママがよく作ってくれたとのこと。
「美味しいよ。初めて食べるのに懐かしい気持ちになるね」
山田さんの食レポ。味は美味しいみたい。
みいちゃんのバレンタインチョコの件でも思ったけど、山田さんは潔癖ではないのな!
みいちゃんのママ
はっと汁のことを「ママとの思い出の味なの〜!」というみいちゃん。
山田さんは連絡をしてきた自分の母親を連想したのか、一瞬スン顔。
気を取り直して、みいちゃんのママはどんな人だったのかという話に。
みいちゃんは優しくて大好きだというママ。
でも訳アリのようでママは未婚のままみいちゃんを産んだ。しかもみいちゃんはおばあちゃんに「おぞましい子…!」と気味悪がられている。
外へ行くと、友達として遊んでくれるのはムウちゃんだけ。
他の子からは「呪いがうつるー‼︎」と怖がられ、ママ友たちからはヒソヒソ遠巻きにされ、、
兎に角普通ではない感じ。
他の人からはみいちゃんとママは関わりたくないようで距離を置かれていて、親がその場にいないムウちゃんだけはみいちゃんと普通に遊んでいる。
5話でも登場したムウちゃんは知的障がいのある子だから、親もその可能性もあり放任していたのかな。
みいちゃんのパパ
みいちゃんのママによると、今夜は3ヶ月ぶりにパパが家に帰ってくる日だという。
「ただいまー」と帰ってきたのは、みいちゃんのパパ。
そして、、
パパはみいちゃんのママのお兄ちゃんでもあった。
みいちゃんは近親相✖︎の結果生まれた子だったのだ。
まとめ 内容を知っていても衝撃的な回だった
今回の話は、みい山の無料版でもあった話なので、みいちゃんが近親の末生まれた子だということは知っていました。
でもマガポケ版はより細かく描写されていて、改めて読むと知っていても衝撃的だった。
近親を知った時の山田さんもゾッとしていたけど、本当に現実でこういう子に会ったらそうなってしまうと思う。
「ママ×パパ」ってそういうことか…。
なんとなく、みいちゃんの親は2人とも境界知能だったり神経発達症だったり、社会的ハンデがあるのかもしれないと思った。
だから近親やその上、子どもまで作ってしまうことが社会的に認められていない大変なことだとはあまり自覚できていない。(自分ルールを優先しているとも言える、ここはみいちゃんも同じ部分がある)
だから、周りの人たちの目も気にせずに人のいる公園に連れて行ける。
周りにいられるのは同じレベルのムウちゃんだけ。
その他の人たちは遠巻きにしてきたり、身内ですら不気味に思っている。
みいちゃんのパパがどういう人なのかはこの回だけではわからないけど、近親で妹を孕ませ、そしてそのまま産ませてしまうところや、ぼんやりした顔つきを見るにこの人もケーキが切れなさそうだと感じる。
これはケーキの切れない非行少年という本の要約の一部。
IQ平均よりも低いが知的障がいとも扱われない境界知能の人たち。
その人たちが社会でどのような困りごとに遭遇しがちなのか。
そういった人たちは社会の善悪が区別できず、計画的な行動ができないために少年院や刑務所に入ってしまう率が高い。
この本ではそういった非行少年たちが詳しく書かれていて、本としてもページ数が多くないのですぐ読める。一読の価値ある本だと思います。
何故悪いことをしてしまうのか、その理由に「悪いことを悪いことだと理解できていない」というものもあり、これはみいちゃんやその両親にも当てはまるかもしれない。
少なくとも、近親などのそういった自分たちの行動が「社会的にどう見られるのか」というのがわかっていない。
著者も話していたけど、これは恐ろしいことだ。
衝撃回だ!ってひとことで言えばそうなってしまう回だけど、これは現実にも問題視されている問題でもある。
しかし山田さん、軽い気持ちでみいちゃんの部屋に来ただろうに、いつの間にかこんな衝撃話を聞くことに…。
次回はどう展開してゆくのか、山田さんの反応も含めて続きが気になりますね。
おしまい。
以下、関連図書的なもの
ついに1巻発売!
配信で2巻目の準備もしていると話されていたので楽しみ。
買うことでみい山の連載が長期化し、みいちゃんの延命に貢献することができます!
みいちゃんもケーキが切れない…。
作者の別名義だった頃の作品。
こちらは無料で読める作者の漫画。
ケーキの切れない非行少年たちは漫画版もありこちらもおすすめ。
みい山感想ブログまとめ
今回のひとコマ
不穏な衝撃回だったけど、ちっちゃい頃のムウちゃんは可愛い!
みいちゃんとムウちゃんは保育園からの友達なんだそうな。
ではでは。