さくらしき

定期的に体験したことをエモい感じに短編にまとめたり、ネタがなかったらお題から短編を書いたりします。新人賞応募人間でその練習としてやってます。よろしくお願いします。156億歳(21歳)。夏生まれなので夏が好きなことに気がつきました。冬も好き! 春は本当に最高! 秋マジゴッド!

さくらしき

定期的に体験したことをエモい感じに短編にまとめたり、ネタがなかったらお題から短編を書いたりします。新人賞応募人間でその練習としてやってます。よろしくお願いします。156億歳(21歳)。夏生まれなので夏が好きなことに気がつきました。冬も好き! 春は本当に最高! 秋マジゴッド!

最近の記事

論理的に考えて兄弟姉妹と結婚するべきである

『お兄ちゃん、だいすきだよ』 「・・・・・・・・・・・・っ」   想いのこもった言の葉に、きらめく涙と笑顔を収めたイベントCG。 同時に流れ始めたエンドロールに僕は言葉を詰まらせ、天を仰ぐ。 「最高のエロゲだった・・・・・・」 呼気と共にそれだけを吐きだし、脳内を巡る彼女との楽しくも悲しい思い出を心地の良い疲労感と共に振り返る。 その時だった。 まるで天啓のように一つの結論が僕の頭蓋を激しくゆさぶったのは。 僕はその斬新さと明晰な論理、なにより抗いがたい魅力に興奮を覚え眠

    • 画面ダイブから始める同棲生活

      動画編集をしていると鳴った呼び鈴に腰を上げる。 「はーい、って、また来たのかよヒヨリ・・・・・・」 「いいだろー別に。かあちゃんが今日は早めに帰ったんだよ」 「お前もう俺の家に住んでんじゃん・・・・・・」  そんな俺のツッコミに構わず居間に向かうのは黒髪ショートの女の子だ。  宝石と見まがうほどに光を湛えた大きな瞳に血色の良い頬。その気持ちのいい口調とは裏腹に胸元は確かに押し上げられており、仕草の節々に品の良いかわいらしさがのぞく。  明朗な性格とかわいい見た目のギャップ

      • 大空スバルのガチ恋

         ※この作品は二次創作です。大空スバルが割と真剣にアヒージョにガチ恋するので苦手な方はブラウザバック推奨です。  動画編集をしていると鳴った呼び鈴に腰を上げる。 「はーい、って、また来たのかよスバル・・・・・・」 「いいだろー別に。かあちゃんが今日は早めに帰ったんだよ」 「お前もう俺の家に住んでんじゃん・・・・・・」  そんな俺のツッコミに構わず居間に向かうのは黒髪ショートの女の子だ。  宝石と見まがうほどに光を湛えた大きな瞳に血色の良い頬。その気持ちのいい口調とは裏腹

        • 最高の夢を見た

           長針と短針がとうの昔に頂上を通り過ぎた夜半。  静まりかえった月夜のなかぽつんと光るファミレスで、俺は独り黙々とひたすらに打鍵していた。  淀んだ瞳に失せた表情。機械のように動く指がときおりカップを口許まで運び、カフェインが脳に覚醒を強要する。 「・・・・・・は」  積み上がった駄文に思わず息が漏れた。 『おにーさん、だから、行き場のないわたしを、かわいそうなわたしを、家においてください』 『・・・・・・』 『なんでもします、必要なら本当になんでも』 『・・・・・・』

          キツネの嫁入り

          「狐のせいで電車遅延?」 「はい、なんでも線路上に狐が居座っているとか何とかで・・・・・・申し訳ありません」 「・・・・・・そうですか」  俺はがっくりと肩を落としとぼとぼ歩いてホームの椅子に腰掛ける。 「ほんとについてねえなぁ・・・・・・」  嘆息して起床してからの出来事に思いを馳せる。  まず最初に熱々のコーヒーを制服にこぼした。  次に、眩しく輝く太陽に一切の疑いを持たずに家を出れば青空から雨が降ってきた。いわゆる狐の嫁入りだが、かわいらしさは微塵もなくおかげで俺

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          いいから滅べよ、世界(僕とゾンビ)

          やはり世界は始まるべきではなかったのだ。 「ッ! ――貫け、聖槍!」 「ゥゴッ」   光の槍がゾンビを貫いた。  土気色に全身を犯された人型の腹に風穴が空いた。生気を失った腸が顔を出し、重力に引かれずるずるずるずるまろびでる。しかし奴は気にしない。構わず僕の方に歩を進めるのだ。  僕は努めて視線を逸らしのろまなゾンビの傍らを通り過ぎる。 「ァゥッ」  ビシャッ。  背後で奴が自身の体液に沈んだ音が聞こえた。自身の内臓に足を取られたのだろう。  想像してしまった僕は立ち

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          徹夜ゲームと告白

          「っしゃー! ナイスチャンピオン!」 「これでやっとランクアップかぁ~~~~! 長かった~・・・・・・んっ!」  ヘッドフォンから微妙に艶めかしい声に続いてふぁあっとあくびが聞こえてくる。  富士山登頂並の達成感と共に釣られてあくびをした俺は伸びのついでに外を見る。 「・・・・・・もう朝ってマジ?」 「・・・・・・え?」  ・・・・・・と、一瞬で現実に戻された。  それと結局なずなへの告白も行っていないことを思い出し、二重の意味で俺は固まる。  フリーズした俺の内心など

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