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本当に必要な会話アプリを目指して#1

東北大4年のなっちこぷっちです。
卒業を目の前にして、学生時代でやってきたことについて今日からnoteを書いてみようと思います。少しずつ記していくのでよろしくお願いします。

まずは去年のことから。
2021年、生まれて初めてハッカソンに参加しました。
日本財団主催とイスラエル大使館による障害をテーマにしたハッカソン「I’M-POSSIBLE Hackathon」です。

9月〜10月に行われたこのハッカソンには、個人としての出場者もいれば、会社でチームをすでに組んでいる方たちもいました。私の場合は個人として参加したためチームを作る部分から始めていきましたが、そこで集まった6人で構想したアプリ「Talkee」で3位をいただくことができました。

チームメンバーの1人はろう者(以下、Fさん)、その他日本人学生が2人、日本に留学中の海外メンバーが2人、そしてITエンジニアが1人です。
私たちは、Fさんがろう者として日々感じてきた不便を解決するアプリ制作を目指しました。Fさんの抱える煩わしさや不安は、Fさんだけでなく誰もが感じうるものであり、解消すべき課題だと考えたからです。

Fさんが感じてきた大きな問題意識は日常会話にあります。あえて明記すると、「聴者(音が聴こえる人たち)との会話」です。手話を使う人同士であれば問題ありませんから。しかし聴者の多くは手話を使えません。そのため代替手段を使います。例えば筆談やメモアプリです。

しかし、やってみるとわかりますが、筆談は想像以上に時間がのかかる手段です。その上、いつも咄嗟にペンと紙を出せる環境にいるとは限りません。
iPhoneなどのメモアプリは筆談よりも時短になりますが、やはり声での会話速度には劣ります。なぜなら、自分が打ち込んでいる間、相手はその文字を読むことができないから。
そうした課題を解決しようという会話サポートアプリはいくつかあり、Fさんも使用してきましたが、聴者が普通に生活していては気づかないような点で足りない部分がいくつかあることがわかりました。

オードリーヘップバーンの言葉にもありますが、ImpossibleをI'm-possibleに変える、そんな世界に触れることを目指して参加したこのハッカソンは、今まで知らなかった重要な気づきを与えてくれました。次のnoteでは、聴者とろう者のZoom会議について書いてみます。失敗を経て、ちょうど良いやり方が見つかっていったその過程について書いていきたいと思います。

読んでいただきありがとうございました。


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