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母の荷物と 古いブログ


日曜日、実家で片付けをしていると、荷物のなかから 私のつくったポスターがみつかりました。町民文化祭に参加したり、パッチワーク教室の展示会をする母に頼まれ、私が作ったものです。

広告の紙にくるんでありました。
すっかり忘れていたので ハッと新鮮で、嬉しかったです。

べつの朝には、私の古いブログのなかで、母が〈賀茂の花売り〉をしていた頃の話を聞いて できた 感想文みたいな詩を みつけました。閉じる予定のブログなので、ここに移します。

私の感想じゃなく、母の話の中味にこそ、興味や関心のあるかたが多いかもしれませんね(昭和23年ごろのお話です)。

いつか、そんな生活史も ふだん着のことばづかいで書けるといいな  ✒︎



十三の母の背送る。


せんに、

母が十三歳で

花売りに出かけるようになった
「てんまつ」を聴きました。

時系列は 揺らいで 歪んで 足りなくて
いまにもばらばらになりそうだけれど

なにもしらない娘が ひとり
夜空に
星星に
山道に
花や 木に
まるで 線を渡していくように 世界をつなげ
〈しきたり〉や〈できごと〉を おぼえ
ひとたばの花を売りに出た

そんな
背中と、その足どりを

母の記憶のなかの道を たどって
感じることができました。


母も 私も だれもが
いままで 気づかなかったような

十三の おさない母をささえた〈ものがたり〉を

ぽつ ぽつと
とまって すすんで 息つぎしながら
訪うことが できました。


この文は 2017年2月28日のブログに
加筆修正したものです