かき氷放浪記 完結編

前回までのあらすじ
6年越しのかき氷欲爆発によって単身行列のできるうまいかき氷を食べに行くことにした私は、当日を迎えお店の前までやってきていた。到着するとそこにはカップルと若い女の子二人組の大名行列が待ち構えており、己との葛藤の末並ぶことを決意した。開店時間になり店員さんが出てきていよいよ待ちに待ったかき氷タイムを迎えようとしていたのであった。

**店内**
店員のお姉さん「何名さまですか~?」
私「一人です!」
店員のお姉さん「こちらのカウンター席へどうぞ~」
私「はい~(目キラキラ多分)」

(よしっ、座れた。思ったより広くなかった店内だったけどなんとかカウンター席を確保したぞ、ほほい)

和を基調とした落ち着いた空間にお姉さんが三人でやっているお店だった。
開店前の行列はすべて収容できたが、後続の階段にはすでに行列が再度でき始めていた。。すげぇ。これが本場の行列のできる店かぁ。。すげぇ

店員のお姉さん「お茶どうぞ~、ご注文はお決まりですか~?」
私「(わっ、温かいお茶だ!かき氷食べるからな、なるほど、でも生憎ここまで歩いてきて外で待った私は汗だくでもう水泳の授業終わりみたいになってるんですね、その、、、飲めん。)
ありがとうございます!えっと、コーヒーキャラメル味をひとつ!」

店員のお姉さん「コーヒーキャラメルですね~サイズはどうされますか?」
私「えっと、(サイズなんてあるの??スタバみたいなもん?)
普通ので!」
店員のお姉さん「普通サイズおひとつですね~」
私(メニューをチラリ)
私「あっ!アイスのトッピングもお願いします!!」
店員のお姉さん「アイストッピングですね~」

ふぅ。。これですべての状況が整った後は待つだけだ。ははっ、勝った。(何に) アイスもトッピングしちゃったんだからね。ナイスチョイス!

注文を終えた後のこの一つの戦いを終えてあとは歓喜の料理が提供されるのを待つだけの時間いいよね。お疲れ様。自分。初めての店やっぱりちょっと緊張したね。

わくわく どきどき

わくわく どきどき

20分後。。

わくわく どきどき

わくわく どきどき

40分後。。

んっ??

長いな。。。

注文してから早40分が経った。次から次へと運ばれていく宝石箱(かき氷)を横目に私は待っていた。厨房から出てくるちょうど横の席だから毎回宝石がチラつく。うまそう。モモ。チョコレートココア。夏みかん。

そりゃそうだよな、これだけ大きい宝石箱そんなすぐには作れない。
行列の最後の方で入店したし一番さんから作っていくよね。これはある意味最高のスパイスだ。今のこの何もお腹に入っていない状態を人は最高の調味料としたという言い伝えもある。この先に待つ約束された幸せをつかみ取るにはこれくらいの試練なんでもないのさ! チラッ

イチゴトロピカル。バナナチョコ。レモン。

(絶対席間違えたぜっ!!)

気を紛らわす兼落ち着かせるためにジャンプ+で推しの子を読みながら待つ事さらに10分後 注文から50分経過したその時

待ちに待った時がやってきた。

店員のお姉さん「お待たせしました~コーヒーキャラメルです~」
私「ありがとうございます!!!」

待てと言われて食べるのを制止される犬さんたち
これまであなたたちの気持ちを分かってあげられてなくてごめんね(猫派)

やっとわかったよ、こんなに待って待って待った後のかき氷って光ってるんだね。コーヒーのブラウンカラーがもうなんか黄金に見える。眩しい。


一応写真をとってから
もくもくと食べた
美味しかった

一瞬だった

気づいたら宝石箱がいつの間にか空っぽ

幸せな時間をありがとう
思い立って決行したこの旅
いくつもの己との葛藤もあった
挫けそうにもなったけど

来てよかった

完全にぬるくなっていたお茶がしみた

これにて私のかき氷放浪記は幕引きとさせて頂きます。

あぁ、うまかった。  では。

私の宝石箱

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