いつかは行きたい山小屋、三斗小屋温泉「煙草屋旅館」2日目 三本槍岳に登る
朝、暗いうちから温泉に入る。
温泉の小さな窓から見える空が、白々と朝を迎える。
今日もいい天気だ!
6時半、山小屋の朝ご飯を、ソロ登山グループ3人で食べる。
お二人は、
昨日、朝日岳を登って来たので、今日は下山。
私は三本槍岳を登る。
「気をつけてね。」
と見送って頂いて、7時に出発する。
煙草屋旅館の裏、温泉神社に参拝して、急な登りを登る。
途中、山火事?
と思うほどの噴煙を上げている所がある。
近づくと温泉が湧いているんですね。
登山道は赤く焼けていた。
源泉は熱いんだろうな。近づけない。
三斗小屋温泉は谷間にあって、
朝日を拝む事は出来ない。
登り始めてしばらくして、今日初めての太陽とこんにちは。
三斗小屋温泉から、隠居倉というところまでは、結構な急登り。
鎖がついているけれど、雪の重みなのか
鎖を通している鉄の棒が倒れて、鎖に捕まれないよー。
おっかなびっくり登った先は、
この展望↓
目の前の小高い山を登って、隠居倉と言うところに着いた。
「えっ!三本槍岳はどこ?」
あれれ〜、
何回も山登りしてるのに、地図の地形が読み取れない。旅館から稜線をまっすぐ歩くと、三本槍岳の山頂だと思っていた。
この小高い山の対岸に、三本槍岳がある。と言うことは、下るのね。
その後、何度もアップダウンがある。
紅葉の山を見ながら歩いて来たが、
ここから景色が一変する。
朝日岳の斜面は、土が露わになった粗野な山肌。
それに伴って、空にグレーの雲が立ちこめる。
太陽が隠れると風も冷たい。ハリー・ポッターのディメンターが登場しそうな空気だ。
三本槍岳の方は晴れてるし、
天気が崩れる事はないだろう。
何せ今日は、「てんきとくらす」のサイトでは登山に適している日、Aランクなのだ。
清水平に向かう為、また下る。
気持ちいい、開けた湿原のベンチで
おやつ休憩にした。
間近に見えてきた三本槍岳に向けて
歩き始める。この先もアップダウンが激しいし、道はぬかるんでいて歩きにくい。
小屋を出て3時間
やったー!山頂!
しかーし、
さっきまで、山頂は晴れていたのに雲が湧いてきて展望が悪くなった。
そして、山頂は寒い!
山頂ランチと思ったが、ここでは辞めにして、清水平でランチにしよう!と思う。
写真を撮って下山する事にした。
お腹が空いてきた。
清水平でランチにしよう。
「パラパラ、パラ」
山の天気は変わりやすい。
朝はいい天気だったのに、やっぱり雨が降ってきた、と思った。
いや、違う!ヤバい!ヒョウだ。
「ゴロゴロ、ゴロー」
後ろの方で、雷の音がする。
ヤバい、ヤバい!木のないこんな開けたところで雷にあったら大変。
ランチするはずだった清水平のベンチで、ザックに雨カバーをつけて、レインウェアを着て、手袋を防水のものに変える。
朝日岳にも登って下山する予定だったが、こちらも諦めて、峠の茶屋跡の避難小屋まで急ぐ事にした。
狭い朝日岳の山頂を、順番を待って登っていた人達も、どんどん降り始め、山頂には人が居なくなった。
ヒョウは雨に変わっていた。
私は急いで降りようと思っているのに、登ってくる人もいる。
朝日岳は粘土質の岩で出来た山だから、雨が降ると斜面は滑りやすい。
切れ落ちた斜面を、鎖を掴んで歩く。
峠の茶屋跡の避難小屋に到着。
混んでるかなぁ?と思ったが意外と空いていた。
雨をしのげる小屋へ入って、ほっと安心した。
さぁランチ。
隣で女子4人グループが、レインウェアに着替えて出かけて行った。
のんびりラーメンを食べていると、
山岳警備の方が入ってこられ、もう少しすると小降りになるから、中にいた方がいい、と教えてくれた。
今なら大丈夫!
と教えてくれたタイミングで、荷物をまとめて下山する。
30分ほどで、ふもとの駐車場に到着した。
さっきから降っていた雨は止んでいた。
ベンチに陣取り、
今回の登山で初めてコーヒーにを入れる。朝日岳を見上げながらのコーヒー、
美味しい。
そして、ヒョウが降って雷がなって、ちょっと怖かったけど、楽しかった!
那須岳、
紅葉あり、火山あり、険しい岩山と湿原と、ダケカンバの森。いろんな顔を持っていて、ほんとうに楽しい山だった。
そしてなんといっても、
展望抜群の温泉。気持ちよかった。
昼間に晴天の中入る温泉、贅沢な時間を過ごしてきた。
また行きたいなぁ、
紅葉の見頃に行きたいなぁ、行くんだろうなぁ。
天気をしっかり読んで、安全にね。
帰りは鹿の湯さんへ寄って、
41度〜46度までの湯船に浸かってきた。
こちらも風情があって、いいお湯でした!