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40歳を目前にして大手企業からベンチャーへ転職を決意した理由
こんにちは!さくら(@SAKURAs_letter)です。
先日、ついに新卒で入社し、15年以上勤めた会社の最終出社日を迎えました。
最終出社日は寂しさ、感謝、清々しさ、満足感が入り混じった、何とも言えない味わったことのない不思議な感覚でした。これまで何年もの間、当たり前のように大切にしてきた大きなものを手放したことで、ふっと身が軽くなったような、不思議な感覚に包まれました。
自分のキャリアをサスティナビリティにどう築いていくのか――。実は、2人目の子を出産してから5年もの間、悩み続けていました。(かなり長く悩みました…)そして、ようやく自分の進みたい方向を決めることができたのが、昨年の夏でした。これまで紆余曲折しながら悩んできた様子は、過去のnoteを見ていただくと一目瞭然です(笑)。
さて、ここから転職という選択肢を選んだ背景について綴っていきたいと思います。
1)私が置かれていた状況
2009年に入社し、2025年の今年で39歳になります。新卒で入った大手IT企業では、3年半営業を経験した後、10年以上にわたり中途採用の人事業務に携わってきました。
子どもは小学2年生の男の子と年長の女の子。リモートワークがメインで(出社は月に2回程度)、時短勤務。年間休日も多く、休みも取りやすいという申し分のない環境でした。
年次や性別に関係なく、切磋琢磨しながら仕事ができ、やりたいことを発信すれば基本的に任せてもらえる社風も大好きでした。
時短勤務ではあるもののフルフレックスのため、業務が終わらないときは自分の裁量で夜に作業を進めることも可能で、働きやすさは抜群でした。(その分、時短かどうかに関係なく、それぞれの職務に応じたミッションが割り振られます。)
人間関係にも環境にも満足し、気持ちよく働かせていただいていました。そんな恵まれた環境だったからこそ、30代前半の頃、第2子誕生前に一緒に働いていた先輩が退職を決めたとき、その方が発した一言を聞いて抱いた衝撃は、今でも忘れられません。
私、40歳になったら退職するって決めてたの。
40歳になったら、自分の人生を生きるって決めてたんだよね。
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その言葉を聞いた瞬間、真っ先に浮かんだのは「もったいない…」という気持ちでした。
働きやすい環境があるにもかかわらず、退職を選んだ先輩。「自分の人生を生きるために辞める」ってどういうこと? 40歳という年齢は、そんなに大きな節目なの? 頭の中は疑問でいっぱいでした。
けれど、その言葉の本当の意味が、後になってじわじわと自分の中に染み渡ってくることになるとは、この時の私は思いもしませんでした。
その時は一旦、その言葉をそっと胸にしまい込み、私は第2子の出産のため産休に入りました。
2)「もったいない」から「いいな‥」へ
第2子の産休・育休中、33歳の頃。ふと「復職したら、今後のキャリアどうしよう?」という漠然とした不安が押し寄せてきました。
休職前は中途採用業務のリーダーとしてメンバーを持ち、管理職一歩手前のポジションにいました。復職後も同じ業務にアサインされる可能性は高かったのですが、
「未就学児2人を抱えながら、板挟みになりそうな中間管理職を責任を持ってやり切る自信がない」
「営業と中途採用しか経験がないけれど、自分の専門性は大丈夫なのだろうか?」
そんな不安が次々と湧いてきました。
さらに、「これがしたい!」という明確な目標がないことにも焦りを感じ、Progateでプログラミングを学んだり、資格取得に挑戦したりと、気になったことに手当たり次第にチャレンジしてみました。
「このままではいけない、でも何がしたいのかよくわからない」
そんなモヤモヤを抱えながらも2度目の復職を迎え、中途採用業務のリーダーとして時短勤務を続けることに。
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しばらく働くうちに、少しずつ自分の気持ちに変化が生まれていることに気がつきました。
退職していく同僚や先輩の退職報告を聞いて、これまでは「もったいない」と思っていたのですが、いつしか「いいな」「羨ましいな」と思うようになっていたのです。そんな自分の気持ちの変化に驚き、その気持ちはどこから来るのか考えるようになりました。
3)「いつまで同じこと言ってるの?」
これまで抱いたことのなかった気持ちの変化に驚きながら、その感情は一体どこから来るのか、自分なりに考えるようになりました。
え・・・!
私、辞めたいと思っている・・・・?!
自分の中に「辞めたい」という気持ちがあることに気づきました。単に他のポジションへ異動したいわけではなく、会社を離れたいという思いが、自分の中にひっそりと隠れていたのです。
そこで、新卒入社時から10年以上仲の良い友人たちとの食事の場で、自分の心境の変化について話してみました。すると、思いがけず衝撃的な一言をかけられたのです。
え、今気づいたの?
一体いつ辞めるんだろう?と思ってたよ。
いつまで同じこと言ってるの?
どうやら今の自分には決して満足はしておらず、場所を変えて新たなチャレンジをしたいと思っているという気持ちが見え隠れてしていることに友人たちは随分前から気づいていたようでした。もう何年も前から。
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確かに日々忙しく、毎日をやりくりするのでいっぱいいっぱい。娘の保育園送迎に、小学生の息子の習い事や学童の送迎もあり、とりあえず毎日をいかに安定させるかということに注力していて、なんとなく自分が感じている気持ちや違和感は見ないようにしていました。そう、思考停止状態です。
働きやすさと引き換えに、大手企業特有の意思決定のスピード感の遅さや裁量権はある程度あっても裁量が発揮できる枠組みは決まっていること、また採用するポジションは変われど10年中途採用として経験を積んできており、業務が想定の範疇を超えないことなど、「もっとこうだったらいいのにな」、と思っていることが自分の中に沢山あることに気づきました。
4)意図的なコンフォートゾーンからの脱出
ハッと気づいてから約2年(だいぶ時間をかけてしまいましたが)、「こうだったらいいのにな」は外に出なければ実現できないのか? を確かめるための行動を始めました。
普段、一緒に働く顔なじみのメンバー以外にも会話の相手を見つけることにチャレンジしようと思い、時間を見つけては実践してみることに。
これまでお世話になった先輩のツテを頼りに他部署の管理職の方々と面談をしたり、退職された方とランチをしたり、さらには社外の勉強会に参加して同年代の女性たちとの繋がりをつくったりと、様々な方法で情報を収集しました。
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人の話を聞いて「自分はどう感じるのか」を味わうことは、意外にも最初は難しく感じました。日々子育てをしていると、自分の気持ちや欲求を抑える場面が多いためか、「自分が何を感じるのか」というアンテナが鈍ってしまい、どんな話を聞いてもどこか他人事のように受け止めてしまう自分がいました。
「まぁ、その人だからできるよね……」とつい考えてしまい、気づけば「自分には無理」という言い訳を先に探してしまう。 そんな感覚があったのです。
何度も話を反芻したり振り返ったりしながら時間はかかりましたが、自分がどう感じるのか、どう思うのかをじっくり確かめていきました。
また、いきなり職を変えることになったとしても、「1社勤めの私が外の世界で本当に通用するのか?」という不安があり、自信が持てませんでした。そこで、まずはスモールスタートとして副業にチャレンジしてみることにしました。
最初はクラウドワークスで記事執筆の仕事を受注したり、ビザスクで話せる案件に応募したりと、単発の仕事からスタート。少し自信がついてきた段階で、Wantedlyを通じて採用業務の業務委託を募集している会社にエントリーし、週10時間程度から契約を開始しました。(副業については、また別のnoteで詳しくまとめようと思います)
居心地の良い「自分の常識=みんなの常識」という世界から少し外に出て、多くの人に会い、小さなチャレンジを積み重ねることで、コンフォートゾーンを抜け出す経験をすることができました。
5)機は熟した・・・!
どんな色の花が咲くかわからない、様々な種類の種を蒔いて育てているうちに、気づけばたくさんの花が満開に咲き誇っているような感覚になりました。
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色々なバックグラウンドを持つ人たちから聞いた話、ベンチャー企業を中心に受けていた副業の仕事、そして現職での自分の立ち位置――これらを総合的に振り返ると、もう十分に考え抜き、外の世界へチャレンジしても大丈夫だと思える自分がいました。
いや、それどころか、もう外に出てチャレンジせずにはいられない自分がいました。少し前の私には想像もできなかった心境の変化です。
終わりに)
覚悟を決めてからの自分の行動はとても早く、次なる転職先探しに向けてまっしぐらでした。条件が明確だった分、3社しか受けずに終わりました。結果、内定2社・書類選考落ち1社。
内定をいただいた1社にこの春から勤務することに決めました!
たくさん悩んで考えた分、譲れない条件や仕事内容も明確になっていたので、迷わずに転職活動を終えることが出来ました。
もし今の仕事や働き方、これからの自分のキャリアに少しでもモヤモヤしている方は自分の行動の輪を半歩広げてみることをオススメします。少しいつもとは違う風景や景色、言葉に触れるだけで自分の感覚が研ぎ澄まされていくと思います。
「今のままで十分!」と思う場合もあれば、私のように外に出てみようかな、と思ったり、それは様々だと思います。
何を選んでも正解・不正解はありません。自分のキャリアを誰かに委ねず、自分で決めていくことが大切だと思っています。
私も自分で選んだ道を正解にすべく、この春から心機一転新たな地で頑張りたいと思います。
ここまでお読みいただきまして、ありがとうございました!
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