131龍星が怖い
龍星……?
えっ?
何で??
龍星「伊藤さんお疲れ様です」
伊藤「どうした?龍星。あの話をしようと思ったんだが…。」
ワタシは*あの話*が分からなかったが
伊藤さんはその事を電話で話そうとしてた
それやのにワタシが勝手にお店に来て
……
何で龍星ココに居るって知ってるん?
龍星は座らずにまた言う
「さくら、帰ろう」
伊藤さんは察したのか鞄を持ち
帰ろうとしていた
伊藤「じゃあ、またな」
ワタシ「伊藤さん!ありがとうございました!」
ワタシはちょっとだけまだ伊藤さんと話をしていたかった
……
ワタシ「龍星?何で…」
龍星は何も言わずタクシーを呼んでいる
確かに龍星は顔が広い
だけど龍星のキャッチ場所は梅田近辺のはずだ
ワタシ「っつ…龍星!!!」
龍星「分かるんだよ 全部。
言ったよな?分かるって」
ワタシはドキドキしていた
龍星が怖い
一緒にお家に帰るのが怖い
その時電話が鳴った
倉田さんだ…
電話に出れないでいたら龍星が
「倉田だろ?俺が後から電話かける
とりあえず帰ろう」
何で倉田さんの名前…
タクシーがきた
ワタシは何も声を発する事ができない
そして家に着いた
龍星はタクシーの時は真顔やったのに急に
抱きしめてきた
龍星「さくら。大丈夫だから。俺が居るから。」
ワタシは??になりながらも固まっていた
…でも言わなきゃ!
このままだと龍星の事ずっと疑ってしまう
ワタシ「り、龍星 あの…何で?何でワタシの居場所とか…」
声を詰まらせてしまい変な言い方をしてしまった
その時龍星はこう言った
「何で分からないとか思っているのか逆に分からない」
ワタシ「えっ?」
龍星「俺は伊織と長年の付き合いだった
女関係も女達を騙してきた事も全部全部一緒にやってきた
伊織にGPSつけられてただろ?
伊織はアタマお花畑になっていたから
わざわざさくらに言ってたけど
そんな伊織のオトモダチが同じ事をしないと思う?」
!!!
えっ?
でも携帯には何にも入ってないのに
龍星はふっと笑って
「お腹空いたやろ?ご飯食べよ」
と言ってきた
ワタシの心臓はバクバクする
何処?
何処に何が仕掛けられてる?
いつから?
頭がこんがらがってパニックだ
助けて
誰か教えて
そうだ!もしかして…!
ワタシはカバンを漁る
…あった
龍星はニコッと笑った
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