こどもはナマモノ。
朝、洗濯物を干していたら、次男がブツブツひとりごと。「あぁ、どうしよっかな、、よし。言おう!」
「あのね、ならいごと、もう一回だけでいいから行きたい!」
習い事というのは、週一回のほとんど遊びの延長保育のこと。お友達とうまくいかなくて、先月やめたばかり。「やめなくても、しばらくお休みにしようか?」と提案したり、幼稚園の先生とも話し合ったけれど、もう行きたくないと、次男の気持ちは決まっていた。
それが今朝になって急に行きたいと言い出した。もしかしたら、少し時間が経って、友達との関わりも変化したのかもしれない。と、そんな風に思った。
なのに、私の口から出た言葉は、「一度やめるって決めたら、もう戻るのはなしだよって、先生と約束したよね。」
だった・・・
やってしまった。
言いながら、すでに後悔してる自分。
約束したことなんて、次男はちゃんとわかってる。わかってるから、なかなか言い出せずに「どうしよう、、」と迷って。それでも「言おう!」と、思い切って伝えてくれたのだ。
洗濯物を干す手を止めて、次男の顔を見ると、歯を食いしばって涙をこらえていた。
「わかってるよ。」と、小さくひとこと。
「どうして行きたいと思ったの?」
「・・・」
首を振るだけで答えてくれなかった。
約束よりなにより、まずは次男の気持ちを聞くべきだった。こどもは今を生きている。こどもが発信してくれた“今”の気持ちを大事にするべきだったのに。大人が決めたルールを押しつける前に、次男の心の変化を、彼の言葉で聞きたかった。
落ち着いたころ、「ならいごとには行けないけれど、もう少し長くみんなと遊べるように、幼稚園のあと公園に行こうか?」と聞いたら。
「うん!それがしたかったんだあ!」と言ってくれた。
機嫌は直ったけれど、あの時の次男の気持ちはもう知りようがなくなった。
こどもは今を生きている。「将来約束を守れない人になってしまうのでは、、」と先のことを心配するより、その時その時の心の動きを、成長を、大切にしていきたいと強く思った。
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