夏目漱石 それから17 読書感想
長かった物語のフィナーレである。
一言感想は、そうきたか!である。ものすごくスピード感がある。
代助のところに兄がきた。兄は手紙を持っていた。平岡からの手紙だ。平岡は、代助が自分の妻を奪った胸を認めていた。兄はこれは事実かと聞いた。代助は「本当です」と答えた。
父は代助と縁を切ると告げた。兄もそうすると決めた。
代助は。町に飛び出す。世の中が赤く見えた。赤い蝙蝠傘、赤い風船、それらが代助を追いかけて、吸い込まれていく。
それから。何がそれからなのか。三四郎からそれからなのか?
友情のそれから なのか。
それから。なんとすごい恋のものがたらなのか。
17章には三千代は一度も現れない。
だからこそ、二人の恋がどうなったのか、すごく気になる。
ハッピーエンドになるのか、アンハッピーエンドになるのか?
だが、賽鼻毛られた。代助は自分の人生を生き始めた。
この物語に、今出逢えて、すごく嬉しい。