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本日の一曲 vol.406 マーヴィン・ゲイ 無への叫び (Marvin Gaye: Inner City Blues (Make Me Wanna Holler), 1971)
マーヴィン・ゲイさんの1971年リリースのアルバム「愛のゆくえ(What's Goin' On)」は、ともかく現在の評価が極めて高いアルバムです。2020年の米ローリング・ストーン誌のオールタイム・ベストアルバム500では1位に選ばれています。発売当時は、ビルボートのR&Bチャートで9週1位になっています。
マーヴィン・ゲイさんは、1960年代にモータウン・レーベルの歌手になり、1960年代後半には、タミー・テレルさんとのデュエットで「悲しいうわさ(I Heard It Through The Grapevine)」などのヒット曲を飛ばしました。しかし、タミー・テレルさんが脳腫瘍で倒れ、結婚生活も破綻し、薬物依存、税金トラブルなどにより、内省的になっていきます。また、マーヴィンさんのお兄さんがベトナム戦争に従軍していたことからも、社会意識が高くなっていき、「ホワッツ・ゴーイン・オン」への制作へとつながっていったのです。
本日ご紹介する「無への叫び(インナー・シティ・ブルース)」は、都市部に住むアフリカ系アメリカ人の貧困、犯罪などの苦しみ、政治への不満と絶望、未来への無力感などを歌ったものであり、アルバムからは3枚目のシングルとなった曲です。
この曲は、たくさんのミュージシャンがカバーしています。スライ・アンド・ロビー(Sly And Robbie)のドラマーであるスライ・ダンバー(Sly Dunbar)さんのソロ・アルバム「Sly-Go-Ville (1982)」に収録されたカバーです。
ジョー・コッカー(Joe Cocker)さんのカバー(1986)です。
モリー・ジョンソン(Molly Johnson)さんのカバー(2018)です。
マーヴィン・ゲイさんのその後の人生はヒット曲はあったものの、必ずしも順調だったとは言えず、1984年4月1日に両親の喧嘩を仲裁しようとしたときに、父親と口論になり、激昂した父がマーヴィンさんからプレゼントされていた拳銃をマーヴィンさんに発砲してしまい、そこでマーヴィンさんは命を落としました。
YouTubeに公開されている50周年記念のプレイリストです。アップデートされた動画のリストになっています。
(by R)
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