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本日の一曲 vol.485 パブリック・イメージ・リミテッド アルバトロス (Public Image Ltd.: Albatross, 1979)

パブリック・イメージ・リミテッドは、セックス・ピストルズのボーカルだったジョン・ライドン(John Lydon, 1956年1月31日生)さんがピストルズ脱退後、ギターのキース・レヴィン(Keith Levene, 1957年7月18日生~2022年11月11日没)さん、ベースのジャー・ウォブル(Jah Wobble, 1958年8月11日生)さん、ドラムのジム・ウオーカー(Jim Walker, 1955年生)さんと結成したバンドです。

ジョン・ライドンさんは、ピストルズ時代は、ストレートなロックを演奏していましたが、パブリック・イメージ・リミテッドでは、まさしくパンク・ロックのその後の音楽を提示しました。本日ご紹介する「アルバトロス」が収録されたアルバム「メタル・ボックス(Metal Box)」は、彼らのセカンド・アルバムで、全編が4人のインプロヴィゼーションによる演奏が収録されています。ジョン・ライドンさんのエキセントリックなボーカル、キース・レヴィンさんのノイジーなギター、ジャー・ウォブルさんとジム・ウオーカーさんのハード・レゲエのリズムが絡み合った結果として生み出された音楽だと思います。

アルバトロスとは、ゴルフのそれではなく、アホウドリのことだと思います。アホウドリは、イギリスでは、イギリスの詩人サミュエル・テイラー・コールリッジ(Samuel Taylor Coleridge, 1772年10月21日生~1834年7月25日没)さんの1834年の詩「老水夫の歌(老水夫行、The Rime of the Ancient Mariner)」での「重荷」や「忌まわしいもの」の象徴としてイメージされることがあるそうです。

この曲でも

Getting rid of the albatross

と何度も歌われていますので、コールリッジの詩によるイメージに基づいていると考えられます。

コールリッジさんの原詩については、こちらをご覧ください。翻訳アプリなどを使うとよいかと思います。

「メタル・ボックス」の題名の由来は、ビニール盤の時代の話ですが、もともと45回転の12インチ盤の3枚組がアルミ製の缶に収められて発売されたからなのですが、あまり流通せず、すぐに33回転の12インチ盤の2枚組が「セカンド・エディション(Second Edition)」として発売されました。筆者はセカンド・エディションの方を聴いており、初版の「メタル・ボックス」の盤は聴いたことがないのですが、33回転のものでも迫力ある音質でしたので、45回転のものなら相当迫力があるのだろうな、と想像しています。

「メタル・ボックス」のプレイリストと音盤案内です。

(by R)

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