本日の一曲 vol.157 キング・クリムゾン 突破口 (King Crimson: Fracture, 1974)
キング・クリムゾンについては、一度、ご紹介しました。
今回ご紹介するのは、アルバム「レッド」(1974)の1枚前のアルバム「暗黒の世界(Starless And Bible Black)」に収録された「突破口」という曲です。キング・クリムゾンは、最初はとても叙情的な音楽をやっていたのですが、リズム・セクションのビル・ブルーフォード(Bill Bruford, Drums)さんとジョン・ウェットン(John Wetton, Bass)さんを迎えた1973年リリースのアルバム「太陽と戦慄(Larks' Tongues In Aspic)」あたりから、メタリックな音楽をやるようになりました。「突破口」はキング・クリムゾンのメタリックな音楽の最初期の曲です。この曲がアルバムに収録されたのは、このアルバムが最初でしたが、ライブ音源だということですから、ライブではすでに演奏していたものを改めてアルバムに収録してリリースしたということになります。キング・クリムゾンのメタリック路線は、現在も続けられています。
なかなかギターを担当しているロバート・フリップ(Robert Fripp)さんのようなギターを弾くギタリストは見当たらないのですが、そのプレイには魔力があるようで、この曲を弾いてみたいと思う人も多いようです。
ところで、ロバートさんは、コロナ時代、奥様のトーヤさんと夫婦漫才の動画を上げて、フリップ・ファン、クリムゾン・ファン、プログレ・ファンの心を和ませ続けてきました(ありがとう!)。この「突破口」もその動画の一つに取り上げられました。奥様からすれば、この曲はそんなふうに受け止められるんだろうな、と微笑ましい内容のものでした。
ご自宅はパーショアというところにあるそうですが、今年、洪水の被害に遭われたようです。お見舞い申し上げます。
(by R)