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本日の一曲 vol.353 クイーン クール・キャット (Queen: Cool Cat, 1982)

クイーンのオフィシャル・チャンネルから、今年の5月24日に「クール・キャット」のオフィシャル・リリック・ビデオが公開されました。題名の「クール」とはあまり関係ないと思いますが、曲自体、納涼感があるので、この季節にご紹介します。

この曲は、1982年5月4日にリリースされたクイーンの10枚目のアルバム「ホット・スペース(Hot Space)」に収録された曲ですが、このアルバムは、ブラック・ミュージック指向だったため、発売当時は評判がよくありませんでした。

話は前年にさかのぼり、このアルバムをスイス・モントルーのマウンテン・スタジオで録音していた1981年7月、ちょうど同じスタジオで、デヴィッド・ボウイ(David Bowie)さんもレコーディングしており、両者が意気投合して、「アンダー・プレッシャー(Under Pressure)」を録音し、同年10月26日にリリースして、曲が大ヒット、クイーンとしては、「ボヘミアン・ラプソディ(Bohemian Rhapsody)」以来のナンバーワン・ヒットになったのでした。

「ホット・スペース」のラストに、「アンダー・プレッシャー」が収録されていたため、そこそこ売れた感はありましたが、ファンの間では、評価はあまり高くないのではないでしょうか。

ところで、クイーンのメンバーとデヴィッド・ボウイさんが意気投合して、まず録音したのは、この「クール・キャット」だったのですが、デヴィッド・ボウイさんがこの録音のリリースにNGを出したため、「ホット・スペース」には、クイーンのメンバーによるバージョンが収録され、この動画も「ホット・スペース」に収録されたバージョンです。

この曲は、フレディ・マーキュリー(Freddie Mercury)さんとジョン・ディーコン(John Deacon)さんの共作とされており、この2人が「地獄へ道づれ(Another One Bites The Dust, 1980)」からブラック・ミュージック指向を推し進めていたと言われています。

フレディさんが亡くなってから、ジョン・ディーコンさんは、その後のクイーンの活動にはほぼ関わっていませんが、ブライアン・メイ(Brian May)さん、ロジャー・テイラー(Roger Taylor)さんの二人とは、音楽の指向がすこし違っているのかもしれません。

(by R)

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