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本日の一曲 vol.178 ディープ・パープル 紫の軌跡 (Deep Purple: Playlist "Purple Passages", 1972)

1970年代、ハードロックといえば、レッド・ツェッペリン(Led Zeppelin)かディープ・パープルかという楽しい論争がありました。論争と行っても、それぞれの推しがめいめいの推しの気持ちを言い合うというものでしたので、決着がつくことはありません😄

ただディープ・パープルの場合、ハードロックになったのはヴォーカルがイアン・ギラン(Ian Gillan)さんが担当したいわゆる第2期からと言われていて、第2期には、スピード・キング(Speed King)、ハイウェイ・スター(Highway Star)、スモーク・オン・ザ・ウォーター(Smoke On The Water)などハードロックの有名曲がたくさんありました。ヴォーカルをロッド・エヴァンス(Rod Evans)さんが担当していた第1期はハード・ロックではなくてアート・ロックだなどと言われていて、あまり聴く機会もなかったと思います。

第1期には、「ハッシュ(Hush)」「詩人タリエシンの世界(The Book Of Taliesyn)」「ディープ・パープルⅢ(Deep Purple)」の3枚のアルバムがリリースされ、「ハッシュ」のアルバム・ジャケットはメンバー5人が写っているものでしたが、後の2枚はそれぞれアートなジャケットだったので、ジャケットからしてアート・ロックと言われていたのかもしれません。

改めて第1期の音楽を聴いてみると、イアン・ギランさんのような高音シャウトこそないものの、リッチー・ブラックモア(Ritchie Blackmore)さんのギターやジョン・ロード(Jon Lord)さんのハモンド・オルガンは暴れまわっており、十分ハードロックと言えるのではないかと思います。逆に、第2期の音楽についても、第1期の音楽の雰囲気を引き継いでいると言えるのではないでしょうか。

ハイウェイ・スターなどが収録された「マシン・ヘッド(Machine Head)」がリリースされた直後、日本・北アメリカ・ベネズエラだけ、第1期のコンピレーション・アルバム「紫の軌跡(Purple Passages)」がリリースされ、これを聴けば、第1期の全容をほぼ把握できる内容となっていました。

ただ、サブスクのオフィシャルなメニューには、このアルバムはありませんので、同じ曲順でプレイリストを作成しました。ぜひ、ご利用ください。ただし、「エマレッタ(Emmaretta)」はオフィシャル音源ではないことと、「小鳥は去った(The Bird Has Flown)」と「何故ローズマリーは(Why Didn't Rosemary?)」はバージョン違いがあるようです。

なお、ロッド・エヴァンスさんはディープ・パープルを脱退した後、キャプテン・ビヨンド(Captain Beyond)を結成し、ハード・プログレといった趣の音楽を展開したのでした。

(by R)


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