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本日の一曲 vol.532 ジャンゴ・ラインハルト:雲 (Django Reinhardt: Nuages, 1940)
ジャンゴ・ラインハルト(1910年1月23日生~1953年5月16日没)さんは、ベルギーで生まれたジャズ・ギタリストです。ロマの旅芸人の一座で生まれ、十代前半から音楽活動を始めました。ところが、1928年10月26日、18歳のとき、火事に遭って大やけどを負い、左手の薬指と小指に障害が残ってしまいました。しかし、人差し指と中指の2本の指でギターを弾くというジャンゴさん特有の奏法を編み出し、ギターを弾くことをあきらめませんでした。
1931年、フランスのジャズ・ヴァイオリニスト、ステファン・グラッペリ(Stéphane Grappelli, 1908年1月26日生~1997年12月1日没)と出会い、フランス・ホット・クラブ・クインテット(Quintette du Hot Club de Francehe)を結成し、このクインテットは1948年まで活動を続けました。
ジャンゴさんやステファンさんのプレイは、映像で残っているようです。1938年の「ジャズ〝ホット〟」です。
1939年に第二次世界大戦が勃発し、いったんフランス・ホット・クラブ・クインテットは解散、当時、ジャンゴさんはフランスにいましたが、1960年6月にナチス・ドイツがパリに侵攻しました。ジャンゴさんは、音楽活動を止めることはなく、12月に「Nuages(雲)」をリリースし、これが大ヒットとなります。
エマニュエル・スデュー(1938年よりジャンゴと活動を共にしたベーシスト)は、2003年に行われたマイケル・ドレーニによるインタビューにおいて、「ヌアージュ」は「占領下のフランスでは即席のフランス賛歌のように人々に愛された」と回想している。
アルバム「1910-1953」のプレイリストです。
(by R)
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