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本日の一曲 vol.182 レインボー キル・ザ・キング (Rainbow: Kill The King, 1977)


リッチー・ディオ・コージー時代

レインボーは、ディープ・パープル(Deep Purple)のギタリストだったリッチー・ブラックモア(Ritchie Blackmore)さんがディープ・パープルを脱退して、1975年にロニー・ジェイムス・ディオ(Ronnie James Dio)さんをボーカルに迎えて結成したバンドです。1976年にリリースされたセカンド・アルバム「虹を翔ける覇者(Rising)」からはドラマーにコージー・パウエル(Cozy Powell)さんを迎えました。

本日ご紹介する名曲「キル・ザ・キング」は、リッチーさん、ロニーさん、コージーさんの3人の名前がクレジットされた曲です。1977年にリリースされたライブ・アルバム「オン・ステージ(On Stage)」に収録されたライブ録音が初出であり、この後、1978年にリリースされたアルバム「バビロンの城門(Long Live Rock 'n' Roll)」にスタジオ録音が収録されました。

レインボーには、初期には、「虹をつかもう(Catch The Rainbow)」「へび使い(Snake Charmer)」「王様の神殿(The Temple Of The King)」など神秘的(ミスティック)な曲を作っており、これはリッチーさんとロニーさんの指向が合致をした結果であり、さらに「虹を翔ける覇者」「オン・ステージ」「バビロンの城門」では、コージーさんの加わって三者の幸福な合致をみたのです。

キル・ザ・キング

「キル・ザ・キング」はこの三人の幸福な合致をみた1曲です。大仰なイントロから快速なテンポと「王を殺せ」というミスティックな歌詞、16分連打のバスドラムをバックにしたギターソロ、1音ずつキーが高くなっていく転調など、まさにハード・ロックからヘヴィ・メタルへの橋渡しをした1曲だと思います。

「キル・ザ・キング」の演奏は、試行錯誤だったのか、毎回違う演奏をすることになっていたのか、はっきりしませんが、同じライブでも細部が違っていたりしました。

スタジオ録音はボーカルやギターなどで多重録音をしていますので、重厚な響きになっています。

ロニーさんは、「バビロンの城門」のあとにレインボーを脱退し、ブラック・サバスに加入し、ヘヴィーメタル路線を突き進みます。また、レインボーは、グラハム・ボネット(Graham Bonnet)さんを迎えて、よりポップな志向になります。その後、コージーさんもレインボーを脱退し、引っ張りだこの人気ドラマーになっていきます。

フォロワー

なお、「キル・ザ・キング」は日本でも人気があり、この曲に倣った曲はたくさんあります。ここでは、LOUDNESSの「In The Mirror (1983)」とSHOW-YAの「限界LOVERS(1989)」の2曲をご紹介します。

追伸(2024/09/20)

本日確認したところ、レインボーのサブスクのメニューからアルバム「On Stage」が削除されており、聴くことができませんでした。おそらく「On Stage」と同一音源と思われる「Live in Europe」に収録されている「Kill The King」を紹介します。ただし、ミキシングが違っており、同じトラックではありません。

(by R)

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