本日の一曲 vol.144 ポリス インヴィジブル・サン (The Police: Invisible Sun, 1981)
今年、2023(令和5)年8月10日から始めました「本日の一曲」も、今年最後になります。
本日ご紹介するのは、ポリスの4枚目のアルバム「ゴースト・イン・ザ・マシーン」に収録され、ヨーロッパでシングル・カットされた「インヴィジブル・サン」です。日本とアメリカではシングルにはなりませんでした。
この曲は、スティング(Sting)さんが1981年の北アイルランドでおこったハンガーストライキに触発されて、どんな状況でも「見えない太陽があるはずだ」ということを歌ったものです。
日本では、1981年のハンガーストライキといっても、どういう出来事だったのか、解説してくれるものはあまりありません。ウィキペディアでも日本語版は存在しません。
ただ、この事件のことは、アメリカの俳優スティーヴ・マックイーンさんが自ら映画監督として、「HUNGER / ハンガー」という映画を制作しましたので、ご覧になった方もいらっしゃるかと思います。
ところで、「インヴィジブル・サン」が収録されたアルバム「ゴースト・イン・ザ・マシーン」は、週間チャートでイギリスでは1位、アメリカでは2位(ちなみに日本では29位)とヒットしたアルバムでした。
しかし、2022年になり、当初構想されていた曲順で並べ替えた「オルタネイト・シーケンス」版が配信されました。
アルバムの曲順は、やはり大切なもので、こうした曲順で聴いてみると、違った印象で聴こえてきます。ポリスは、5枚のアルバムをリリースしましたが、5枚目の「シンクロニシティ」がポリスの音楽の最終形態だとすると、この4枚目の「ゴースト・イン・ザ・マシーン」は、最終形態に行き着く直前の段階の音楽だということが、より明確に聴こえてくるような気がします。
それでは、みなさんがよいお年をお迎えになることを心からお祈りしております!
(by R)