ジビエで生きていきたいと思った。〜出会い編〜
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私とジビエの出会い
その道のりは、単純ではない
だからいつも思わされるのは、
無駄な出来事なんて1つもないってこと
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今回は最初から最後まで真面目すぎて最後まで読めない人が出てきそうな予感がします。笑
一番初めのきっかけは、高校3年の時に行った、カンボジアのボランティア。
ボランティアで一緒だった、当時大学生の彼女に出会ってなかったら、私は今ジビエを知らないかもしれない。
私が大学1年の年に、彼女の住む名古屋で再開した。
彼女と将来の話をしていたとき、
「まちづくりとか地域活性とか興味あるんだよね〜。そっちの分野で働きたいなって思ってる」って言ってみた。
彼女は、「後輩に田舎で地域活性やってる子がいるから、紹介するね!」と言ってくれた。
数日後、彼女の後輩と連絡を取ることができ、私は初めて「農村ボランティア」に参加することになった。
ボランティアの地は石川県加賀市山中温泉の山奥にある「大土村」。住居は10軒ほどあるが、住人は2人と猫1匹の限界集落だ。
週末だけのボランティアで、お手伝いできることは少なく、ただ、住民はお手伝いだけしてほしくて、受け入れている訳ではないらしい。
大土は無くなってしまうかもしれない。
けど、人々の心には残り続けてほしい。
そんなことを住人は言っていた。
大土でのボランティアはワークキャンプ(略してワーキャン)といっている。
ワーキャンの醍醐味は、
・美しい日本風景を見て非日常を味わえる
・適度な汗をかける
・参加者同士、面白い人に出会える
・いろんな話題を真剣に語れる
私はワーキャンに初めて参加した、大学1年の6月から今まで、10回以上通っている。
何度も期待と思わせる素敵な空間がここにはある。
夜ご飯は、囲炉裏を囲んでみんなで食べる。
出てきたのは、「猪鍋」だった。
大土ワーキャンの夜の定番だ。
初めての猪肉、美味しかった。
そして、獣害被害の事実を知る。
山に入ると、猪の足跡。
人間と動物がこんな近くに住んでいる。
大土も去年、住人が育てていたお米、ジャガイモが猪に荒らされて全滅した。
人間も動物も、「生きている」
夜食べた猪も、
私たちの食糧を守るために命をいただいた。
これが、生きるってことだ。
その時はまだ自分が狩猟の道に行くとは思っておらず、むしろ、大土に通っているうちに農業をしたいと思うようになった。
農業者は、「人の生きるを支えている人」で、
私はそういう人をカッコいいと思ったから。
大土の住人が育てたキャベツは、こんなに美味しいのは初めてって思うくらい甘くて美味しかった。
大土に何度か通い、2週間のワーキャンに参加した3月の朝
突然、「さくら、外にきて」
と嬉しそうに住人から言われ、
なんだろうと外に出ると、
さっきまで生きていた小さな猪が4頭いた。
あ、これがいつも食べてる猪だ。
皮も顔も内臓もついているけど、
全く抵抗がなかった。
むしろ、捌いてみたいと思った。
私も生きてる感じがした。
今までスーパーの精肉しか見たことがなかったから、
頭では分かっていても、
生きた動物だったことをちゃんと考えてもなかった。
それが、いつも食べている生き物と出会った。
不思議な感覚だった。
可哀想とは思わなかった。ありがとう、と思った。
このころから、私はジビエに興味を持ち始めた。
そして今、北海道でエゾシカを捌き、処理し、加工している。
全てのことに意味がある。
やりたいことがコロコロ変わるのは、
私の悪いところだと思っていたけど、
こうやって今、なし遂げたいことが見つかった。
ポルカを始めたのも
何か意味がある気がしてならない。
https://polca.jp/projects/3H6ff52hj1D
最後まで読んでくださり、ありがとうございます。