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我を忘れるほどの感動を与えてくれたアリの観察のはなし

ワタシは虫が嫌いだ。

何が嫌かというと、裏返したときのお腹の特に「節足動物」感が嫌。節と足が嫌。

小さい頃、4歳年下の弟と兄弟げんかをした時の圧倒的な力の差を埋める弟の最後の秘密兵器は『昆虫図鑑』ご丁寧に節足動物みがより分かるようにズームアップの写真満載。これを持ち出されたらワタシの完敗。

ただし、水中にいる虫は平気。なるほど、ワタシが虫が嫌いな理由は節足動物感よりも予測不可能な動きにあるのかも。あの突然飛んでくるかもしれないという恐怖に耐えられないのだ。水中にいる虫なら、万が一こちらに飛んできたとて、避けるスキルは持ち合わせております。こう見えてダイビング経験本数8000本以上なので・・・。

そういう追いつめられる恐怖に耐えられない性格から、子供の頃から鬼ごっこでも率先して鬼になりたいし、ドッジボールでは絶対に外野になりたいかった。できれば、両方やりたくなかった。

生き物の中で一番仲良しなのってアリじゃない?

長女(12歳)が突然

「生き物の中で一番仲良しなのって何かな?」

と質問を受けた。はて・・・仲良しの定義とは?

goo国語辞典によると

仲良し・・・仲のよいこと。また、その間柄の人。

仲良しの説明に仲のよいことって言っちゃうのって反則じゃない??

大人的な仲良しをいうと・・・、利害関係が一致していることが一番仲良しになりやすいけど、友達という言葉を使う場合は利害関係がなくとも一緒にいられることが真の友情だ!的な少年ジャンプのような考え方もあるし・・・とブツブツ言っていると、長女はさっさと自分の意見を発表した。

「一番仲良しなのはアリだと思うんだ」

長女は最近ママの話は長くなるから嫌だとあまり聞いてくれなくなっている。これがお年頃ってことか。

彼女の見解は、アリは1匹で餌を見つけることも運ぶことも大変だから協力して生きている。だから、仲良しなんだよ!と。

あ、それまさにママがさっき言ってた利害関係の一致じゃないかい?

と言っても、特に聞く耳を持つことなく長女は観察を始めた。

キッチンのシンクの淵にシリアルを並べる。1匹で運べるくらいまで砕いたモノからだんだん数匹で協力しないと運べないサイズまで段階的に大きくしたモノを並べたらしい。

ただ・・・アリは寄ってこなかった。このシリアルは学校で配られている薄味のいわゆるヘルシーシリアルだったのだ。身体にいいものは甘くないってことだな。

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あまりにアリが寄ってこなかったため、スーパーで買ったココア味のシリアルも並べる。さすがにココア香料は魅力的な香りのようで数匹のアリがやってきた。

ココア味のシリアルでは、アリが1匹で餌を運ぶ様子や協力して運ぶ様子などが観察できたようで、すこしの変化があるたびに大興奮で「ママ~~!!ママ~~!!見て見て!!」と報告してくれる12歳に少し安心しながら、数秒に1回呼ばれる面倒くささとどうにか戦った。

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さらに、12歳が閃いたのは「かき氷シロップ」ブルーハワイ味。

次女(9歳)も時々観察に参加したが、彼女の集中力の短さは世界で戦えるレベル。興味を持ったのも一瞬だけだった。電光石火の集中力。チラ見で終了。

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12歳は椅子まで持ってて長期戦の構えだ。

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お気に入りの顕微鏡まで持ち出して、1人大興奮している。依然、数秒に1回の呼び出しは続く。

「アリのお腹がブルーになるよ!!!見て見て見て見て見て!!!!」

やはり、身体に悪いものは甘い説は事実のようだ。ブルーハワイに群がるアリの多いこと・・・・。もはや、だれもシリアルなんて見向きもしない・・・。さて、アリは液体をどうやって運ぶかというと、なんとチューーーーーーっと吸うんです。限界まで。

それがよく分かったのはまさかのブルーハワイの着色料のおかげだった。

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アリのお腹は蛇腹のようになっていて、伸縮自在のようです。

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これは・・・これは・・・・めちゃ面白い!!ってことで、普段水中で使っているオリンパスのTG5の顕微鏡モードで撮る撮る撮る。陸上で顕微鏡モードを使う日が来るなんて思わなかったΣ(゚Д゚)。

ご丁寧にTwitterにまで投稿。とにかく、この感動を一人でも多くの人と共有したかったのだ。感動って伝えたくなるよね。

はたと気づく・・・。あれ、ワタシ虫が嫌だったんじゃない?SNSで虫のアップとか載せちゃう人をこっそりブロックしてたよね・・・(;'∀')。今、まさに同じことやってるじゃん…(-_-;)。これが我を忘れるということか。

虫が苦手なフォロワー様ごめんなさい。

でも、この透き通ったアリのお腹をみたら・・・。赤い砂糖水と黄色い砂糖水をフードカラーで作って3色のアリを作りたい・・・絶対、映える・・・。お腹が3色のクリスタルカラーのアリンコの写真撮りたい・・・・。

という欲求がムクムクと湧いてきたが、冷静に考えればアリは生き物なのでそういうことしたら絶対怒られる案件なのでやめた。ようやく、感動から覚めてきたようだ。

とにかく、我を忘れるほどの驚きと感動を与えてくれた「アリの観察」でしたが、ワタシは虫が嫌いなのです。

ごめんなさい。

♢♢♢おわり♢♢♢


ここまで読んでいただきありがとうございました。このブログはコロナウィルスのせいで5か月も収入がゼロのAKARIがブログで生活費を稼ぐまでのストーリーです。完全ノンフィクションなので、ゴールは神のみぞ知るです。


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