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クソ男はいつだって自由気ままに生きている。

みなさんは沼らせ男がなぜ女たちを沼らせてしまうのか、考えたことはあるだろうか。

答えは簡単。
奴らはいつだって自由だからだ!!!

やりたくないことはしないし、
顔色を窺ってきたりもしないし、
いつも気ままで自由。

誘いたい時に誘ってくるくせに、気が乗らなかったら来ない。絶対来ない。
だけど絶妙なタイミングで甘えてきたりもする。
まるで猫のような自由さ!気ままさ!わがままさ!!

人間は古い昔から猫に魅了されてきた生き物だし、「モテる女は猫系女子」なんて言葉もある通り、猫のように気ままな存在に惹かれてしまうのが人間の本能というものなのだろう。

かくいう私ももちろんそういう男、「猫男」に夢中になったことがある。
今回はそんな猫男との話をしたいと思う。

時は遡ること大学時代。
猫男と出会ったのはバイト先でのことだった。
彼は当時勤めていた歯科医院にバイトで来ていた大学生で、歯科医師を目指して歯学部に通っていた。

最初の印象は特にない。
いつも大きなマスクで顔があまり見えないし、服もいつも似たようなものを着ていて(仕事中は白衣だったし)割と地味な感じだったからだ。

私もあまり積極的に挨拶するほうでもなかったし、3つある系列の歯科医院のうち、彼は別の拠点に勤めていたので、お互い存在は知っているけど特に話すことはないという微妙な存在だった。

そんな猫男と急接近することになったのは、猫男が私の勤めている医院に移動してきたことがきっかけだった。
バイト先の医院は大学の課題などで忙しく、あまりシフトには入れないが現場には出たいという猫男の意思を汲んで、彼を系列の中で一番暇な私のいる医院に移動させてきたのだった。

当時私が働いていた医院はできたばかりということもあり、固定の患者さんもそんなにいなかったのでとにかくもう、暇だった。
その為歯科医師の人とも猫男はゆっくり課題のことを相談できたり、良い環境だったのである。

そんな猫男と私は休憩のタイミングが被ることがよくあり、自然と少しずつ話をするようになった。
私にとってはよくわからない歯科の話も、熱心に話す猫男を見ていると興味が湧いた。
興味が湧いたのは歯科の知識ではない。猫男にだ。

え?おま、いつ?!?!

ええ、そう思いましたよね。
私、「言葉」に非常に弱い人間なのであります。
なので、喋りが上手い男には大抵ころっと行くのですが、この猫男、さすが医療系なだけあって頭の回転が早く話がすごく面白かった。
そういう猫男に知らぬ間に興味が惹かれていったわけですね。

それだけなら素敵な恋の話でしょう。
でも、忘れてはならない。
これは「クソ恋愛エッセイ」!
つまり、この男もクソ男だったわけでございます。

クソ恋愛エッセイを知らない人はここにまとまってるから見てね。

ほんでまあ、猫男なんだけど、これまた自由な男でした。
猫男が話したい時はめちゃくちゃ話しかけてくる。わざわざ休憩の時間を合わせたりもしてくる。
そんなことされたら「え、もしかしてこの人私のこと…!?」って思っちゃうでしょ?
なのに猫男が興味ない場合はもう反応すらないんですよ。笑

「それって、駆け引きじゃない?!」
と思うやろ?でも違うんよ。
猫男が反応しないのは芸能人の話、職場のゴシップ、ワイワイした人の集まり、飲み会。
反応する、しないの基準が私にあるわけではないんです。
私というか、人で区切っていない。
単純にそのトピックスに自分が興味あるか、ないか、それだけ。

で、そんな猫男の興味の中に見事私も仲間入りすることができました。(拍手)
が、だからといって幸せな日々がはじまるわけではないのが沼らせ男との恋です。

沼らせ男にハマった女がどういう結末を迎えるか、恋愛経験のある女性陣なら大体察しがつくと思うのだけど、まあ、そうです。
興味の範疇に入ったとて、「この人私のこと好きなの?!ただの遊びなの?!どっち?!!?!」状態ですワ。

猫男とは2人でデートもしたし、職場でこっそり手を繋いだり(やめろ)、今考えると叫びたくなるほど恥ずかしいことをしましたが、猫男は確信的なことは何も言わない。
いっそのこと本格的に手でも出してくれれば聞けるのに、そういうこともせず、フラフラと私の周りを彷徨いている。そんな感じの状態が続いていました。

で、痺れを切らした私。
聞きました。ある時2人で飲んでいた時に。
「猫男くんて彼女欲しいとか思ってる?」と。
この聞き方よ!伺うようなこの聞き方!
今の私だったらもっとはっきり言えよ!と思うけど、当時の私にはこれが精一杯でした。
すると猫男はひと言。

「欲しいってか、いるからな。」

?!!!?!!!?!!!

い、る?!!?!!

もちろんそれは「お前が彼女だよ(ウインク)」みたいな甘いものではありません。
別に!彼女がいるってことです。
でも、じゃあ、毎日のLINEとか、手繋とか、ハグとか、なんだったん…?
もう当たって砕けろ精神だった私はぼやきました。

「いたんだ、なんか、私付き合えるかと思っちゃった…」

それに対する猫男の反応。
「桜子さんがいいなら俺は全然いいよ。」

いいよ?!!?!

いいよってなんやねん?!良いって何?とそのまま聞いたら「彼女いても良いなら付き合うよ。俺桜子さんのことも好きだから」となんともない顔で言ってきました。
oh、クズゥ。

お気づきだろうか。
この猫男の自由さを。
彼にとって彼女がいるとかいないとか、そんなこたぁ関係ないわけです。

興味があるなら話しかける。
手だって繋ぎたいと思ったら繋ぐし、デートもする。
でもそういう人たち、絶対自分からは直接的に誘ってきたりしないんですよ。
浮気相手になるかならないか、あくまでも選ぶのは相手。
だから何かあっても絶対助けてはくれないし逃げられるのは確実ってわけです。

ZI★GO★KU

結局私は同じ職場にいる人の浮気相手になる覚悟はなかったので適当に濁してその場を去りましたが、この場で彼の手を取っていたら確実に沼っていたんだろうなあと振り返って思います。

友達の恋愛相談聞いてても、遊び人の男友達の話を聞いていても、クズみの強い奴は大抵自由に生きています。
そして、大事なことは絶対自分で決めずに委ねてくる!!!!!

この猫男との戦いをきっかけに、「桜子がいいなら」と何かにつけて意思決定をこちらに委ねてくる男には警戒するようになりました。

今回の学び。
決定を避けようとする男は大抵クズ

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