作者紹介 ウィリアム ニコルソン
1872年、イギリスのニューアーク・オン・トレント生まれ。
21歳の時、美術学校時代の同級生メイベル・プライドと最初の結婚。
妻の兄ジェームズとともに(ベガースタッフ・ブラザーズ)の名で、イギリスで初めて商業美術のポスター制作にあたった。
パリ遊学中にトールズ=ロートレックの石版ポスターなどから強い影響を受け、ポスター・デザインにすぐれた木版を用いた。
その後、J・M.・バリの「ピーター・パン」の初演の舞台装置と衣装のデザインなど芝居の舞台美術を数多く手がける。
肖像画家としても名高かった。
つねに大衆を対象として幅広い活躍をし、誰にでも分かりやすい平明さ、印象の鮮やかな単純さ、ものの性格を確実にとらえることなどが特徴。
3男1女の子どものうち長男のベン(1894~1982)は、のちのイギリスの抽象絵画で有名。
1918年、妻と死別すると、翌年再婚。
1922年、マージョリー・ビアンコの作品「ビロードうさぎ」の挿絵を手がけ、これが好評だったことから文章、絵ともに彼自身の手による子ども向け絵本を依頼される。
再婚後生まれた娘、メアリーのために作った「かしこいビル」、
「ふたごの海賊」の2作を残しただけであった。
1949年、他界。
ウィリアム・ニコルソン 作
(ペンギン社)
「かしこいビル」
作良子のつぶやき
私が読んだことがあるのは、「かしこいビル」
だけです。
最初この本を見たときは、何だかゴチャゴチャした印象を受けました。
でもその中にも、品の良さのようなものも感じたので買ったんです。
小学校の図書ボランティアをしている時に、
子どもたちがかなり気に入ったようなので、よく読み聞かせました。
「えっ、もう終わり?」という声がよく聞こえてきました。