第二十章 俺の屍を越えて行け
2018. 11. 16
レベルアップクエスト02も終わり、すっかり秋の気配が漂う桜ヶ池。
僅か数週間ですっかりと落ち葉でいっぱいとなった。
ソ「あ、森の人がゴー○トバスターズごっこしてる。俺もやりたい!!」
森「違うわ!!落ち葉の清掃や!」
ソ「焼き芋は?」
森「しません」
焼き芋を焼かない落ち葉拾いになど興味が湧かないので、さっそく本題に入ろう。
まずはイベントの反省から。
ソ「今回は85点!」
サ「お、前回よりだいぶ上がりましたね」
森「まぁ、あそこまでやったからねぇ」
キ「うんうん」
ソ「前回の反省を踏まえて、地元の方との事前の協力体制を構築したことで、やれることも大きくなったし、実際に参加もしてもらえた事は大きいと思う」
サ「間野山研究学会の参加も大きかったですね」
森「参加して下った方の反応も良かったし。高校生の子が頑張る姿とかすごいなと思った」
ソ「だよな。俺が高校生の時なんか、ゲームと漫画とアニメしかなかった」
森「今と変わんねぇじゃん」
ソ「少しは成長してんだよ!!!」
サ「地域活動に参加してくれる若い人がいてくれるのは嬉しい事ですね」
森「今回は年齢幅が広がったよね」
キ「Tシャツもピンクで正解」
サ「それは私の血の滲む努力でっ…」
ソ「しかしだ!!!!」
ソ「まだ足りていない」
森「おい!カレーなら、あれ以上作るのは無理だぞ!」
ソ「ちがう、カレーじゃない!地元の方への情報周知だ」
キ「そういえば、地元の方で、当日Tシャツを売ってるのご存知なくて、知ってたらお金持ってきたのにーって言ってた方もいました」
サ「合同で開催することは事前説明してもらってましたけど、詳しい事までは言ってなかったから、人がいっぱいいて驚いておられる方もいましたね」
森「でも、今回初めて実際に活動を見てもらったことで、我々が何をしようとしてるかは伝わったと思うよ」
ソ「そうだな。この一歩は偉大だ。でもこれで満足しちゃダメだ、更に地元の方に参加してもらえる方法を考えないと」
森「今回は間に合わなかったけど、ジョウハナの商工会青年部の方とのパイプが出来れば、次は青年部の方が参加してくれるかもしれない」
サ「ナント村のほうでも具体的な支援策について検討してもらってます」
キ「パンフレットもまだ配れてないので、地道な営業も必要かと」
ソ「うむ。では、各自地元の方とのパイプを作る作戦を継続しつつ、次回は更なる地元の方の参加度を上げていく。を当面の目標とする!」
全「は~い」
ソ「では、次の議題は…」
・冬のイベントどうするの?
・春の大イベントどうするの?(重要)
・来年の返礼品どうするの?
・次の新企画ないの?
サ「大きくはこの4つかと」
森「起きろや!!!」
ソ「だって真面目な会議って眠いんだもん…」
キ「もう11月中旬って考えると割と時間無いですよね。年末年始もあるし」
サ「そうなんです。見習い勇者、早く考えないと!」
森「そうだよ、早く考えてよ!」
ソ「嫌だ」
全「!!!」
ソ「俺はもう考える事に疲れた」
キ「急に失速」
森「お前が考えなきゃ誰が考えるんだよ!!」
ソ「みんなで考えればいいじゃん」
サ「みんなって我々5人ってことですか?」
ソ「ちがう。何のために毎回イベントやってギルド団を増やしていってると思ってるんだ。しかも、間野山研究学会との連携も始まったんだったら、全国の知恵を借りればいい」
森「そんなメンドクサイこと、みんな嫌がるんじゃないの?」
ソ「甘ったれるなっ!!!」
森「ぶった!!親父にもぶたれたことないのにっ!!」
キ「でも実際、森の人が言ってる事も分かる気が…」
ソ「俺は先日の学会発表でこう言ったんだ」
この物語は、参加する1人1人の物語でもある。
ソ「俺には勇者としての物語がある。でも、参加している全員にも、1人ずつ物語を持って欲しい。誰か1人が主人公なんじゃない。全員がこの物語の主人公なんだ。だから、俺がいつか魔王に倒されても、次の勇者が続いてくれるようにしたい」
森「俺の屍を越えていけ的な?」
サ「活動継続の新しい形かもしれませんね」
キ「ただ、ソーマさんが魔王に倒されるシチュエーションってあるんです…?」
ソ「そのうちある。下手すると俺が魔王になる展開もありうる」
森「ソーマ君、勇者より魔王適性が高いしね」
サ「じゃあ、冬のイベントは人を集めて議論を行って、そこで春のイベントと返礼品について検討し合うとかですか?」
森「まぁ、冬はこのへん雪で埋もれて、物理的な行動は無理やから、いいかもね。地元の方にも声かけてみるか」
キ「かなり意識高いイベントですね」
ソ「いや、そんな高くしなくていいよ。難しいと、俺、寝るし。闇鍋パにしよう。で、みんなで雪だるまとか、かまくら作るの。名付けて朝までクラクエ生会議!」
キ「おっさんだらけで?」
ソ「…(汗)」
サ「じゃあ、イベントはその方向でやるとして、あと、長老からこんなメールが来てたんですが?」
先日、埼玉県、飯能市のムーミンバレーパークの記事を読んだ。ワシも童話のバレーが欲しい。
森「ヤギの次は谷か…どこまで自由なんだ…」
ソ「さすがに谷は無理やろ…」
こうして、次回の冬の超会議に向けて動き出した5人の勇者達。
色んな知恵を持ち合わせて、春の大クエストに向けての準備を開始!
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