桜江 司 / Tukasa Sakurae

組織の闇にやられ身も心もズタボロに。 退職後、ひきこもり歴3年。 ようやく前を向けるようになり、法律を学ぶべく東大受験を決意。 お仕事のご依頼📩 sakurae.tukasa@gmail.com YouTubeも始めますのでリンク貼ってます。 ※近日中に初投稿予定 桜江 司

桜江 司 / Tukasa Sakurae

組織の闇にやられ身も心もズタボロに。 退職後、ひきこもり歴3年。 ようやく前を向けるようになり、法律を学ぶべく東大受験を決意。 お仕事のご依頼📩 sakurae.tukasa@gmail.com YouTubeも始めますのでリンク貼ってます。 ※近日中に初投稿予定 桜江 司

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【初投稿】自己紹介&活動内容

こんにちは。 桜江 司(さくらえ つかさ)です。 国立大学事務系職員を辞め、引きこもり歴三年。 ようやく前を向き、法律を学ぶべく東京大学を目指して受験勉強に励んでいます。無職浪人がけっぷちです。 【noteでの主な活動】 ✦✦『僕は変人なのだろうか。』という自問自答 ✦✦小説、エッセイの投稿 ✦✦イラスト作品公開(オリジナルキャラクター) ※ココナラからオリジナルイラストやアイコン作成のご依頼を受付けております。 その他、YouTubeでは、Vlog投稿をやっていく

    • 田舎のおじいちゃんの家にて―――

      ―――玄関を出て、夜空を見上げたらあまりの星の多さに怖気づいた。 眩しいほどに輝く星達がこちらに迫ってくるような、今にも落ちてきそうな、そんな感覚だった。 わたしはその光景に圧倒され、思わず地面に座り込んで、しばらく動けなかった。 いつもわたしが見ている夜空とはまるで違った、真っ黒な夜空に宝石が散りばめられた別世界がそこには広がっていた―――

      • 『ホタルイカ』――田舎の海で光る。

        小さい頃、じいちゃんと真っ暗な中、海に出かけた。 防波堤から眺める先には真っ黒な海が広がっている。 そこに外灯はなく、あるのはぼんやりと光る淡い月の光だけ。 すると、真っ黒い海に、青白い小さな光の集団が所狭しと広がった。 その光景に、思わず見入ってしまった。 満天の星たちが、漆黒の海に反射しているのかと錯覚したが、それはすぐに別物だとわかった。 自然が作り出すアートは心を揺るがす力がある。  

        • 『本』について思うこと―――

          文字とは不思議なものである。 どう偽って書いても、人の気持ちや心理状況がはっきり表れるからだ。 少ない量の文字では正確にその人自身の人間性を把握することは難しいかもしれないが、その文字がたくさん集まり、本という形になった時、その著者の心をそこにコピーしたといえるだろう。 現代は、昔と違って簡単に書き記したものや、そこにあるものすべてをコピーすることができるが、いつの時代も人の心だけは最新の機械を使おうと、コピーすることはできない。それを別の場所に写すことを可能にするのは、

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        【初投稿】自己紹介&活動内容

          【エッセイ】町の音楽祭(後編)

           そして、夕飯のときにも音楽祭ネタは持ち越され、途中で姉まで帰宅し、それに同調して盛り上がり始めた。僕はその会話の流れからますます遠ざかり孤立する一方だった。    まるで傷を負って群れから逸れた渡り鳥のような状態だ。家族はそんな僕の心理状況など知る由もない。傷口にさらに追い討ちをかけるかのごとく次々と音楽祭ネタを繰り広げていく。さっきまでじわじわと押し寄せていた後悔の波はもはや荒波と化していた。そんな状態でも「おれも行けばよかった……」などという言葉は意地でも吐きたくない。

          【エッセイ】町の音楽祭(後編)

          【エッセイ】町の音楽祭(前編) 

           朝早くに目が覚めた僕はなんとなく携帯を開いた。すると、山根から「今日地元でライブやるから来ないか?」という内容のメールが届いていた。山根とは、必然的に知り合ったギター仲間といったところだ。  昼の十二時から山根も参加して町の広場でやるらしく、かなり気合が入っている様子だ。メールの活字からでも十分伝わってくる。  僕も高校一年の時からギターを始め、今でも趣味の範囲で続けている。ライブはおろか人前で演奏するほど本格的にやってはいない。自分の腕にもう少し自信があるならやってみよう

          【エッセイ】町の音楽祭(前編) 

          【短編小説】青いテント(後編)

          ¥100

          【短編小説】青いテント(後編)

          ¥100

          【短編小説】青いテント(前編)

           小学校が夏休みに入って数日が経った。朝八時、家の中に清美の声が響き渡る。 「智希朝よー、そろそろ起きなさい。パン焼けたから下りておいで」  毎朝、その甲高い清美の声で、智希は目が覚める。二人暮らしのこの家には目覚まし時計は必要なかった。智希はのっしりと、体を起こして目を擦りながら階段を下りて台所へ入った。  テーブルの椅子に座ると、母親の清美に向かって寝言のように話しかけた。 「夢の中でね、いっぱいカブトムシ捕ったよ」 「そう、よかったね。今度一緒に山にでも行こっか」  そ

          【短編小説】青いテント(前編)

          【短編小説】ももいろ秋桜の舞う空 #3(最終話) ~ 肌寒い秋の季節に ~

          ¥100

          【短編小説】ももいろ秋桜の舞う空 #3(最終話) ~ 肌寒い秋の季節に ~

          ¥100

          【短編小説】ももいろ秋桜の舞う空 #2 ~ 肌寒い秋の季節に ~

            ――目が覚めると エモンは冷え切った公園のベンチに横たわっていました。澄み切った真っ青な秋の空は一瞬のうちにダーク色に変わり、きらきら光る星をぶら下げています。  横たわるベンチの下でクークーと鳴く声がしたので、首を傾けて下を覗いてみると、その声の正体は小さな子犬だったのです。目がまんまるで、灰色の毛並みをした子犬を、エモンは抱き上げて優しく撫でてやりました。こんなに小さな子犬がどうして一人ぼっちになってしまったのでしょう。エモンはそれを思うと子犬がかわいそうで仕方あり

          【短編小説】ももいろ秋桜の舞う空 #2 ~ 肌寒い秋の季節に ~

          【短編小説】ももいろ秋桜の舞う空 #1 ~ 肌寒い秋の季節に ~

           野原に寝そべって空を眺めた。太陽が傾き、空は濃いオレンジ色に染められていく。蒼く透き通った秋の空に、長大に連なるうろこ雲がのびている。悠二は雲の形を指でなぞった。 「生きるって寂しいことなのかな……。もしも夢の世界があるなら、ぼくをそこへ連れてってよ」  そばで寝そべる灰色の子犬の頭を撫でながら言った。 気まぐれに吹く風に、髪を乱された。乱れた髪を、そっと耳にかける。伸びすぎた髪に、鼻のてっぺんをくすぐられるたび、手荒く鼻を手で擦った。花の香りを嗅ぐときにも鼻のてっぺんがむ

          【短編小説】ももいろ秋桜の舞う空 #1 ~ 肌寒い秋の季節に ~

          【短編物語】みかん君といっしょ 第4話(最終話)~ 愛と友情のストーリー ~

          ¥100

          【短編物語】みかん君といっしょ 第4話(最終話)~ 愛と友情のストーリー ~

          ¥100

          【短編物語】みかん君といっしょ 第3話 ~ 愛と友情のストーリー ~

          ¥100

          【短編物語】みかん君といっしょ 第3話 ~ 愛と友情のストーリー ~

          ¥100

          【短編物語】みかん君といっしょ 第2話 ~ 愛と友情のストーリー ~

           箱に詰められてから数ヶ月が経ちました。大半のみかんたちは腐って死んでしまったり、人間の手に攫われて食べられたりと、箱の中はがらんと静まり返っています。辺りを見渡し気がつけば、残っているのはポンすけとイヨちゃんとみかん君だけになっていました。  今までの、楽しい日々が嘘のように、三人は不安と恐怖に怯える日々を送ることになったのです。いつものように体を寄せ合って静かに声を潜めていました。その時、口を開いたのはみかん君でした。 「おい、お前ら、このままここで一生を終えてしまっても

          【短編物語】みかん君といっしょ 第2話 ~ 愛と友情のストーリー ~

          【短編物語】みかん君といっしょ 第1話 ~ 愛と友情のストーリー ~

           みかん君は自分の事が大嫌いでした。名前もない、年も分からない、自分はどうやってこの世に誕生したのか、何一つ分からないからです。すっぱくておいしくないと嫌われて、箱に詰められてから、どのくらいの月日が経つだろうか。色んな、種類のみかんがここにはいます。  みかん君はずっと一人ぼっちで隅っこで暮らしていました。どうしたら、この箱から出られるんだろう。箱から出る事、それは幸せなことだと思っているみかん君は、出る方法をひたすら考えていました。  ある日、甘くておいしそうな香りがする

          【短編物語】みかん君といっしょ 第1話 ~ 愛と友情のストーリー ~

          【エッセイ】『巣立ち』出逢いと別れ(後編)

           小学校の時、チャッピーは僕にとって遊び道具にすぎなかった。「ガオォォォー」と叫んでチャッピーを驚かしたり、追い掛け回して虫取り網で捕まえたりして遊んでいた。  常にチャッピーは僕の虐待に怯えていた。五大将軍徳川綱吉の時代に生まれていたら確実に生類憐みの令に反して切腹を余儀なくされていただろう。野良猫や犬に襲われた時でもチャッピーはどうにか難を逃れていた。日頃の僕の訓練が功を奏しているのだと勝手に思っていた。  性格も神経質で常に警戒心むき出しのウサギに育ってしまい、抱くこと

          【エッセイ】『巣立ち』出逢いと別れ(後編)