中学聖日記⑥ 〜中学生に手を出した話〜

私は大学3年生、舜は高校1年生になりました。私は入っていた部活や、教員採用試験の勉強が大分忙しくなってきた頃でした。

ある時Instagramを眺めていると、いわゆる匂わせ投稿がありました。それは舜のアカウントでした。なぜか背筋がぞわっとしました。何故なのか、その時の私にはわかるよしもありません。

そんな日々が続き、とうとう舜の投稿には女の子とのツーショットが現れ始めました。
女子高生でした。投稿は、そのとき流行っていた、ねこやくまになりきれる加工アプリでの写真ばかりです。ストーリーが多かったので、私はそれを全てスクリーンショットにおさめました。

投稿は日に日に過激さを増していき、LUSHのバスボムをお風呂に入れ、妖艶な雰囲気を醸し出す動画や、ふたりでベッドに横になっているようなものも増えてきました。

そして、皮肉にもその女の子の名前が私の名前と一文字違い。○○ちゃん、というあだ名は一緒なのです。(ここでは桜子さんという名前、さくちゃんというあだ名にしておきます)

Instagramのプロフィール画面には彼女のアカウントまでが記されていました。ですがここら辺で、彼女が舜の携帯で投稿しているのだとわかってきました。
所謂メンヘラガールです。
舜のことを支配し始めていたのです。
でも舜は、彼女のことが大好きのようでした。

桜子は舜の1個上。私からしたら4個下です。所謂Fランと呼ばれるような、底辺校に通っていました。
好きなバンドが同じで、一緒にライブに行ったりするうちに付き合ったんだと。ありきたりな出会いだなぁと思いつつ、私はその程度だったのかと虚無感に襲われました。
顔は、snow(加工アプリ)で撮った写真は可愛かったですが、ノーマルカメラだと正直全く可愛くなく、私の不満も増すばかりでした。


2019年 1月。
遂に、私たちの間に亀裂を生じさせる出来事が起こりました。
私がInstagramに、正月の塾の合宿にいってきたという投稿をしました。
その時の会話の一部始終がこちらです。

舜「俺の時は冬の合宿きてくれなかったのに」
私「ごめんね」
舜「今年も御守りくださいよ」
私「嫌だよ。彼女にもらえば?」
舜「むりだ〜」
私「私、あなたの彼女好きじゃない。」
舜「なんでよぉ」
私「え、可愛くないから笑」
舜「え?え?え?」
私「いや、言葉の通りだけど」
舜「かわいいじゃん」
私「いや、snowの写真はかわいいよ?笑」
舜「めちゃめちゃ喧嘩売るじゃん笑 さくちゃんは、加工なしでも咲桜先生より全然かわいいですよ」
私「お〜言うじゃん。そんなこと言うなら、私に会いたいとか二度と言うなよ❤︎」
舜「いやもうこんなこと言われたら口が裂けてもそんなこと言いませんよ」


以上。これにて私は舜にブロックされ、終了するのでした。
勿論私が言い過ぎました。彼女のことを悪く言われて嫌な気持ちにならない人は居ないはずです。でも、腹が立ったのです。だって、舜は私だけをずっと好きでいる・私以外を好きになれないって言っていたから。私のために涙も流してくれたし、私はその言葉を過剰に信じてしまっていたから。

でもその時は、私も「咲桜先生より全然かわいい」と屈辱的なことを言われたせいか、舜に対する怒りが止まりませんでした。

この事件からまた、舜と疎遠の時期がだいぶ続くのです。
ですが、まだ私たちの関係に終わりがくることはありませんでした。


続く🐰

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