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日本にいても通えちゃう?カナダの大学へ通ってみた。アサバスカ大学編

カナダの大学シリーズ 最終回の今回は、日本にいても通えちゃうオンライン大学です。

アサバスカ・ユニバーシティー(Athabasca University)はアルバータ州のエドモントン付近にある大学で、トロントから約3,500kmも離れています。車でまっすぐ行っても32時間かかるようです。

この大学はオンライン専門の大学で、極端に言えば日本からでも受けることができます。私は2020年についに卒業したんですが、一度もキャンパスへ行ったことはありません。そう言うと一体どうなってるんだろうと思われるかもしれませんが、オンライン専門の大学と謳っているだけあって、あらゆることに行き届いていてとても快適な4年間の学生生活を送ることができました。そんなオンライン大学の実態をいくつかお話しします。

大学だけどカスタマーサービス

まず驚いたのは編入手続きが済んでから電話で連絡が来たことです。「アサバスカ大学へようこそ!困ったことがあったらいつでも連絡してくださいね」という電話です。こんな経験、ヨーク大学はもちろんセネカでもありませんでした。大学なのになんて親切!

また、何か困ったことがあってメールで問い合わせをすると割とすぐにちゃんと返信が返ってきます。メールの返信があるというと当たり前に思われるかもしれませんが、カナダで特に大企業に問い合わせメールをすると、なかなか、もしくは全然返信がないなんて珍しくありません。

その点アサバスカ大学は大学でありながらカスタマーサービスにも力を入れているのがうかがえました。大学にとってのカスタマーは生徒であることを考えると、前回お話ししたようにほとんどが大学側の都合で運営されているヨーク大学とは大違いだなと感じました。メールでの連絡も行き届いているので、日本にいても大丈夫です。

設備の整ったオンライン環境

オンライン大学というだけあって、オンライン環境はとてもよく整っていました。My AU(AUはAthabasca Universityの頭文字からきています)という自分のページにアクセスすると、生徒の専攻に合わせて必須科目がすべて一覧で見れるようになっていて、またどの科目はすでに取り終わっているか、あとどの科目をとらないといけないかというのが一目でわかるようになっていました(ちなみにこれの使い方も最初わからなくてメールで質問したところ、とても親切に教えてくれました)。他の2校ではどの科目をこれからとらないといけないかは自分で調べて覚えていないといけませんでした。

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現在受けている科目へもこのMy AUのページからアクセス。新しい科目を決めたり、今の科目を途中でやめたりといった手続きへのアクセスや学校からのお知らせもここにすべて載っていました。MY AUがいわばオンラインのキャンパスになっているんです。これなら日本にいても不自由ないですよね。

授業の受け方

新しい科目は毎月1日から始めることができます。前月の10日までに申し込むと、翌月1日から6か月間の受講期間が与えられます。そこからはすべて生徒次第。猛スピードで1か月で終わらせるもよし、ゆっくりじっくり6か月かけるのもオッケーです。

各科目ごとにページが用意されていて、教科書は電子書籍(授業料に含まれているらしく無料でアクセス可能!ここも魅力の一つ)、授業内容もすべて各レッスンごとに最初から最後まで用意されています。「オンライン授業」と言っても、生放送で先生がしゃべるということはなく、基本的には自分で教科書と教材を読んで進めていくので、時間や場所に制約されることはなく、だから世界中どこからでも、日本にいても授業を受けられるというわけです。

・・・ただし融通が利く分、やりきるかどうかも自分次第です。6か月という期間、長いように見えてちょっと気を抜いてボーっとしているとビックリするくらいあっという間に過ぎてしまうんですよ!

何か質問があるときは先生にメールしますが、なければひたすら自分で進めていくのみ。私はほとんどの教科で先生とやり取りすることはなかったので、完全に自分の世界でひたすら勉強を進めました。

テストはどうなるの?

テストの回数なども科目によって異なり、毎レッスンごとにオンラインの小テスト(Quiz クイズ)があるもの、テストは一つもない代わりにレポートや小論をいくつか提出 しなければならないもの、などありましたが、多くの科目で自宅では受けられない正式な中間テストや期末テストがありました(必須科目でない時は、テストの回数なども参考にして受ける科目を選んでいました)。

アサバスカ大学はカナダ全土(海外の場合も別で仕組みがあるようです)の短大や図書館などと提携していて、アサバスカ大学付近に住んでいない学生は、自分の近所の提携校や図書館でこういったテストを受けることができました。形式も筆記のものとパソコンのものとあり、最近はパソコンで受けるものが主流なようですが、筆記のものは事前に予約した試験会場にテストが送られ、終わったら送り返される、という仕組みです。私はかなり頻繁に、懐かしのセネカにテストを受けに行っていました。

ちなみにコロナの影響で、短大や大学は昨年からずっと全てオンラインで授業をしているので今はどこの学校を選んでも同じような状況かもしれませんが、むしろこういう状況だからこそ、すでにずっとオンラインでやってきているアサバスカ大学の整った環境は居心地がよく、勉強に集中できるかもしれません。

そしてついに・・・・

私はアサバスカ大学では12科目を(ほかの科目はセネカやヨーク大学でとった科目が引き継がれました)、以前通った学校の時と同様正社員で働きつつ、さらには途中結婚や出産などをはさんでしまったので、科目によっては途中で一度諦めて再挑戦したり何度か期間延長を申し込んだりしながら、かれこれ4年かけて受けました。そうして晴れて2020年にBachelor of Commerce という「商学士」を卒業することができたんです。いや~、ここまで長かった!2011年に半分学生生活を始めたので、9年もかかってしまいました。

(ちなみに卒業式で初めて大学の校舎まで行くのをずーっと楽しみにしていたのに、コロナの影響で卒業式もオンラインになってしまったのでした。残念!)

以上4回にわたって書かせていただきました、私のカナダの大学シリーズでした!ご愛読ありがとうございます。これからも仕事のことや子育て、その他のカナダでの生活や大学の番外編など書いていきますので、ぜひ引き続き読みに来て下さい。

THANK YOU FOR READING ☆ SEE YOU NEXT TIME

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