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【不登校児の発達障害を抱えている割合は?支援方法について解説】

お子さまが不登校になる原因の一つに「発達障がい」があります。

近年よく耳にする「発達障がい」ですが、具体的にどのような特性があり、それがどのように不登校に関係しているのか把握している方は少ないのではないでしょうか。

今回は、不登校に発達障がいが関係している割合や、詳しい特性、周囲にできる支援方法などについて幅広くご紹介します。


不登校の原因は発達障害?割合は?

不登校はさまざまな要因が複雑に絡まりあって起こることが多いとされています。

発達障がいもその要因の一つであり、発達障がい特有の特性や、生きづらさが不登校に繋がる可能性があります。

ただし、発達障がいであれば必ずしも不登校になるかといえばそうではありません。裏を返せば、不登校の原因を発達障がいと断定することは適切ではないといえるでしょう。

不登校のお子さまのうち、発達障がいをもつ割合は5~40%といわれています。

一見、割合だけを見ると非常に幅があるように感じられますよね。というのも、不登校になってはじめて発達障がいであることが発覚するケースも多いのです。

多くの保護者様は、お子さまが不登校になったとき、その原因を探ったり根本的な解決を目指したりします。中には、医療機関を受診したり、専門の相談機関(カウンセリング)を利用する場合もあるでしょう。その際、お子さまの発達障がいという特性に気づいたり第三者からの指摘によって発覚するケースがあるのです。


発達障害のグレーゾーンとは?

場合によっては、療育手帳を取得したり、支援学校・支援学級の利用を検討することもあるでしょう。

そんな中、近年、発達特性に関する悩みを抱えているにもかかわらず、支援に繋がることが難しい「グレーゾーン」のお子さまに注目が集まっています。

グレーゾーンのお子さまとは、上記に挙げたような発達障がいの特性が一部みられるものの、診断に至るほどではないお子さまを指します。診断されるほどの特性はみられないものの、定型発達の同級生集団に馴染むことが難しい、そんなお子さまを総称して、発達障がいのグレーゾーンと呼ぶようになったのです。

グレーゾーンのお子さまの場合、その時々の環境やお子さまご本人の様子をみながら診断や治療の必要性を見極めていく必要があります。発達障害者支援法の第5条 第3項によると、発達障がいと診断されていない、グレーゾーンのお子さまであっても必要であれば特別支援級を選択できるなど、何らかの支援を受けることができるとされています。

グレーゾーンのお子さまは、その判断のつきにくさから「クラスの中で一番劣っている子」といったようなレッテルを貼られ、自信を無くすケースが多々あります。


発達障害による不登校への支援方法

お子さまが発達障がいの特性によって不登校になった場合、周囲や保護者様にできる支援方法は何でしょうか。

「定型発達の子どもが不登校になった場合とは違って何か特別な支援が必要なのだろうか」と悩まれる保護者様は少なくありません。
以下では、発達障がいのお子さまが不登校になった際の基本的な対応や支援方法についてご紹介します。


方法①:子どもの特性を理解する

まずは、お子さまの特性をよく知り、正しく理解する必要があります。
中には、以前から家庭でのお子さまの様子に違和感を抱いていたという保護者様もおられることでしょう。

しかし、その違和感の正体は何なのか、向き合っていくためには何が必要なのかを的確に判断し、診断を下せるのは医師のみです。

特性を知らないままでは、できないことが多いお子さまに対して過度に叱ったり、人格を否定するような言葉を浴びせてしまったりする可能性もあります。

医師に診断されるということは、「我が子が発達障がいを持っている」という現実を突きつけられるということでもあります。そのため、受診に気が進まないと思ってしまったり、そのような気持ちに罪悪感を抱いてしまったりする保護者様もいます。

しかし、それらの感情は自然な心理です。保護者様にとってお子さまの発達障がいを受容することが困難な場合、保護者様自身がカウンセリングを受けるなど気持ちを発散させる場を作ることも一つの手です。

このように、お子さまの特性を正しく理解することが、お子さまにとって生きやすい環境を作ることの第一歩となります。


方法②:褒めることを意識する

発達障がいのお子さまは、その特性によって周囲と上手く馴染めなかったり、失敗経験が多いのも特徴です。

特性の中には、定型発達のお子さまとどちらが優れているのかと優劣をつけることは相応しくないものも多々あります。

しかし、まだ幼いお子さまであったり、自閉スペクトラム(ASD)のように物事の意味を深く読み取ったりすることが苦手なお子さまの場合、自分の特性がただただ劣っていると感じてしまうことがあります。


そうした経験を通して、必要以上に自信を無くしている発達障がいのお子さまは多くいます。

したがって、周囲の大人はお子さまの特性を理解すると同時に、意識して褒めることが大切です。

保護者様から、「ありのままのあなた(お子さま)には、こんなによいところがある」と分かりやすく言葉にして伝えられることほど、お子さまにとって嬉しいものはありません。

お子さまが少しでも、発達障がいである自分を認め、自信を取り戻せるような振る舞いが必要です。



方法③:学校や自宅以外の居場所を作る

不登校中のお子さまにとって、学校や自宅以外の居場所を持てることはよい刺激になります。これは、発達障がいを持つお子さまに限った話ではありません。

塾やフリースクールなど、勉強を目的に家族以外の人と交流をするのもよいですし、趣味を楽しめる場に出かけてみるのもよいでしょう。

たとえば、習い事のようにお子さま自身に興味があるもの、お子さまがやりたいと思っていることに挑戦できれば、自信をつけることにも繋がります。学校では上手く人間関係が築けなくても、好きなことが共通している相手となら意欲的に交流できることもあるでしょう。

不登校だからといって自宅に引きこもっていては、お子さまも保護者様も煮詰まってしまいます。好きなことを通して、外の世界に居場所を作ることで、心の健康の維持にも役立ちます。


方法④:子どもに合った進学先を探す

発達障がいによって不登校になった場合、お子さまに合った進学先を探す必要があるケースがあります。

たとえば、発達障がいの特性や程度によっては、特別支援学校への通学がお子さまにとって適切である場合もあります。

感覚過敏のお子さまでも過ごしやすい環境が整えられていたり、知識や経験のある教員が指導してくれたりすることが、結果としてお子さまの生きやすさに繋がることもあるのです。

同様に、自由度の高さから通信制高校への進学を検討するケースもあります。通学や他者との交流が苦痛な場合、自宅で自分のペースで学習を進めながら単位を取得していくこともできます。

いずれも、学校側に発達障がいへの理解がある環境といえるため、お子さまの将来や進路を相談しやすいことも利点です。

お子さまが苦痛を感じることなく学校生活を送れるよう、その進学先には十分な配慮をする必要があります。


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