負け犬入院体験記 #11 二十三日目・なんか食いたい

 僕はいま入院している。
 そして退院日が決まったらしい。
 六月十四日。知ってた。
 何故か。単純に計算してたからだ。
 入院日の五月十日から数えて最長五週間。その最後の日が六月十四日だったのである。
 カレンダーに「退院予定日」とメモしていたが、当たるとは思っていなかったと言うのが本音である。
 その日は母の仕事が午後休みだといっていたので(たぶんその日に合わせたのだろう)、もう堪忍するしかあるまい。
 本音を言えばもう少し早く退院したかったが、わがままを言っても聞き入れては貰えまい。
 第一、病院や医者にも都合があって、その日になったのだろう。それを僕のわがままひとつで変えて貰うわけにもいくまい。あとおよそ二週間、おとなしく待つとしよう。

 それにしても、今日はいろいろと作業ずくしだった。これを書いているのはまだ昼下がりだが、もう既に腹が減っている。頭脳労働でエネルギーを使い果たした。
 そんなに頑張って何をしていたかというと、朝から小説の投稿作業を頑張って、それから名刺を作っていた。退院後の同人イベント、サンシャインクリエイトの参加のためである。
 それでつかれたから一休みし、今度はこのブログ更新である。ちなみに昨日はブログ記事をnoteに転載していた。この記事もnoteにあげることになる。
 これから何を消化しようかは考えていないが、たぶんまた小説でも書くんじゃないだろうか。どうせなにもしなくたって六時からまた別のサイトに同じ小説を投稿しなくてはならない。五サイトでの同時掲載は当然楽じゃない。

 ところで僕は色々な小説投稿サイトを使っている。
 具体的には、小説家になろう・pixiv・カクヨム・ノベルアッププラス・アルファポリスの五つである。
 ……その他のサイトも一応触ったことがあったりするが、更新が続いてるのは上の五つだけだ。
 なぜそんなことをしているか。答えは単純で、「より多くの読者を獲得するため」である。
 投稿サイトには投稿サイトの色というものが存在する。たとえばカクヨムなら異世界転生もの(いわゆるなろう系とか呼ばれたりする作品)の長編が多く、pixivなんかは性癖系や二次創作の短編やSS(ショートストーリー)が多く読まれる傾向にある。
 僕の主戦場はほとんどpixivだが、pixivは短編はメインだ。よほど性癖に沿った内容でない限りは、pixivに長編連載はしない。予約投稿もできないし。
 また、こういう使い分け以外にも「小説はこのサイトでしか読まない」といったこだわりのある人もいるため、そういった人の取り込みも図っている。
 要するに「いろんなサイトにのせた方が当然いろんな人に見られるよね」という話である。
 もちろん物事というのはそんなに単純に運ぶわけがないので、あるサイトではものすごい評価を集めた作品でも別のサイトでは全くといっていいほど見られすらしないといった現象もよくあるのだが。
 とりあえず、僕はそういう理由で小説投稿サイトをいっぱい使っていたりする。
 このブログだってそうだ。実際に、pixivFANBOXで掲載していたときは全くといっていいほどには見られなかったが、noteに転載したら評価されたという通知が来たりした。
 こういったことがあるから、多数のサイトに掲載するのは効果があるというわけである。

 ちなみになぜ多くの読者を獲得したいかというと、ずばり「評価されたい」からだ。
 読者の総数が上がれば、必然的に評価も多く貰える。
 統計したわけではないが、だいたいマーケティング業界で言われるらしいのが、「店頭で実際に見たものを手に取る確率はおよそ1%」という話だ。
 たとえ百人がこの商品を見たとしても、実際に手に取るのは一人しかいない。
 それで手にとって貰う確率をあげるためにどうのこうのするのがマーケティングらしいが、僕はそこまで詳しいわけではないので割愛して。
 さっきのたとえに乗っかると、百人のうち手に取るのが一人なら、その百人を五百人にすれば五人が手に取ることになるんじゃね? というのが色々なサイトに小説を投稿する真の理由である。
 小説が見られた数と評価される確率にも同じことが言える(と僕は思っている)ため、様々なサイトに掲載すれば必然的に評価は増えるということになるのである。

 さらにどうして評価されたいかまで深掘りすると、二つの理由が浮かび上がる。
「褒められたいから」と「トライ&エラーを繰り返したいから」である。
 前者は自分自身の存在価値を見いだすためという目標に繋がるし、後者はいずれ商業でも通用する最高に面白い作品をつくるためという目標に繋がる。
 前者はよい評価を得る理由だし、後者は悪い評価が欲しい理由である。
 だから、僕はアンチも悪口も歓迎である。一つ一つが僕を成長させる糧になる、というかそうしていきたいから。

 まあ、感想なんて簡単に貰えるものでもないんだけどね!

 そういうわけで、ずいぶんと話が脱線してしまった。長くなってしまい申し訳ない。自分語りが過ぎた。
 蒸し暑くて嫌になる天気だが、雨はいつか止むだろうし、のんびりとやっていこうと思う。

 はー……つかれた。

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