室井慎次 生き続ける者

「踊る〜」にはまって、あの頃から二十数年。
当時、本気で警察官になりたくなり、資料請求をしたが、試験勉強に挫折して諦めた学生時代。

最近また再放送が始まって、改めてシリーズを見た。
やっぱり面白い。
ところどころ時代背景もあるけれど、あっという間に見てしまった。
そして、そのまま映画へ雪崩れ込んだ。

前半「敗れざる者」は、穏やかな中に少し不穏さを残しながら、淡々と進む。
踊るシリーズのような派手さはないけれど、とても人間ドラマがうまく書き込まれていて、面白かった。

そして後半。

しばらくレビューの低さにビビって、行くかどうか迷っていた(ごめんなさい)。
でも、自分の目で確かめようと見にいって、結果正解だった。

私的にはかなり響きました。
確かに、踊るシリーズの派手さや痛快さを求めていると、ちょっと違う感があるかもしれない。

あまりにも賛否両論のレビューが多くて、自分の感性が心配になったけど、これはいい映画だったと思う。多分、親世代に響くんじゃないかな。

ついつい口を出したくなる、小学生の育児。
もちろん、悪いことは正さないといけない。
でもちゃんと理由を聴いて、むやみやたらと怒らず、相手を信じて考えさせ、自分で気づくのを待つ。

全然できてない自分の子育てが情けなくなりつつ、ああ、親ってこういうものだよなと、とても深く刺さった。

いろいろストーリーに腑に落ちないところもあるけど、室井さんの親心を感じ取れただけでも、見た価値があったと思う。

派手な演出なんていらなくて、人間ドラマとして見たら、室井さんの背中で語るがカッコ良すぎて。
他にもボロ泣きの感想みて、安心しました。
いい映画だよね。

自分の想いが相手に受け継がれて、相手の心の中で生き続ける。
そういう意味のこのタイトルだったんじゃないかなと帰り道に考えていました。

私も、こんな風に子供を信じる親でありたい。

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