内と外
少し前のことになるけれど、スーパーにとっても大きなスイカが並んでいて、通りかかった母親とティーンエイジャーの娘が大きな声で、「これデカくなーい?!」「デカいデカい!」「デカすぎるよー!」と口々に言って笑った。
それを聞いた時に、あ、使うのやめようって思った。「デカい」って言葉。
それまで、外で人と話している時には使ったことがない…と思うけど、家の中や、娘との会話では頻繁に使っていた自覚がある。だって、言い訳をするなら、「大きい」と「デカい」ではちょっとニュアンスが違うのだ。
でも、やめることにしたから、家でも「デ…」と言いそうになるところを、
意識して「大きい」に代えている。
娘は「デカい」を使うし、別に私はそれを咎めはしない。ましてや他の人のことはどうでもいい。ただの、私の中の最近のこだわりだ。
使いたくない言葉といえば昔々、あるコミュニティであるブログを読んでいた。彼女自身にまつわる良いことだけがいつも良い言葉で綴られるエッセイで、それが、私にはどこか少し『?』と感じられ、そう感じる自分を、嫉妬なのかと訝しく思ったりもしていた。
ある日、どういう経緯だったのか、その方はコミュニティを退会することを決め、それを報告する最後のブログに「ここの人たちはみんなセ⚪︎い(みみっちいとかケチという意味)」と、捨て台詞のように書いた。つまり、他人のランキング順位を上げないように、アクセスをしない人たちということか?
とにかく、そういう言葉を使うのかと驚いたし、「ここの人たち」の一人だった身としてはひどく嫌な言葉だなと思い、今後絶対に冗談でもその言葉を使うものかと決めて今日に至る。
もっとも、そんな言葉を使う機会はまずないし、よそから聞くこともほとんどないんだけど。