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紅白歌合戦出場者発表瞬間のドキュメントと少し冷静になって考えたこと 毎日note neo #80 フリーな火曜日 2024年11月19日付

今年は遅いなぁとは思っていた。

マスメディアの報道なんて、兵庫県知事選の過程を見るまでもなく、とっくの昔から信じていないし、それはどこかの文のつく週刊誌のせいでもあるけれど(ちなみに兵庫の話も発端はそこだったらしいから、何をか言わんやだなまったく)。
ただ紅白出場歌手の発表の遅れについて、どこかのスポ新が何か言ってたけど、まあそれは参考程度に、しっかりその瞬間を待つ、という姿勢は変えず。

そんな中、発表の日を迎えた。

おそらくタイミング的にはここがラストという日程だったのだけれど、やはりここで来たか、という感じ。
発表までの数時間をドキドキして待つことに。

そして。


櫻坂の名前は、ある。
っしゃああぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!


一方で…
日向坂の名前は、ない。

………。


素直に喜びたかった。
だけど、TLや検索等で見てみると、出場できるアーティストよりも、できなかったアーティストの方が、当然圧倒的に多いわけで。
なぜあの歌手あのグループが出られて、こっちは…と言いたくなる気持ち、痛いくらいよくわかる。

2年前のBuddiesがそうだったから。

いや、今になって振り返ってみれば、あの年の櫻坂は残念ながら紅白に値するかと言われれば確かに難しかった。それは過渡期だったこともあるし、それこそ動員で言えば、昨年今年のそれを知っているだけに、今考えたら選考基準に達していなかったと言われても納得できる。

そのときはそれに気づかず、間違いなく嫉妬があった。
そしてあのときも、日向坂◯櫻坂×という状態で素直に喜べなかった。素直に喜べない年が3年連続3度目だ。

でも冷静になって考えたとき、なぜそこまで紅白歌合戦という番組が、他の人が出てたら嫉妬するほどの番組になってしまったのだろう、という疑問はずっとある。本当に出場がどうでもいいなら最初から気にはしないし、発表があったことさえ知る由もないだろう。

客観的に見てのその理由は様々あるか。
先般の衆議院議員選挙然り、兵庫県知事選然り、また広義においてはアメリカ大統領選も然りで、ネットの声と対照の存在として、オールドメディアなどと呼ばれるテレビ、ラジオ、新聞、雑誌。彼らが自分たちを表現するときも、ネットとの対比でそんな言葉を使っていた。
今回の特に知事選なんかでは本当に痛感したのだが、やはりある一定層以外は、テレビや新聞から人が離れていることは間違いない。

けれど、紅白となると別格なのだ。

そもそも、紅白歌合戦という番組を知らない人にお目にかかる方が難しい。
これだけ多様性が叫ばれ、大晦日は家族揃って紅白を観る、なんてことがなくなりつつある昨今、観る人にとっても、そして観ない人にとっても、やはり紅白の存在感は凄まじすぎる。その出場者に名前を連ねるということは、その名前の広がりが言葉で言い表せられないくらいのものである。

良い悪いは別にして、そこまでの番組になってしまった、ということである。それは否定し難いところ。


出られるなら、そりゃ出たい。
そう思うのが人情だ。


それと私がいちBuddies、いちおひさまとして思うことは、メンバーのご家族にその勇姿をしっかり見せてあげたい、という気持ちである。
本人たちも当然出たい気持ちはあるだろうけど、なにせ関東を中心に動くというグループの基本線は今も変わっていない。にもかかわらずこれだけ地方出身のメンバーが増えてきていて、番組に出たとしてもその放送局が放送してくれない番組だったらやるせない。

その点、紅白というバケモノクラスの知名度と、大晦日から元日の年明け直前に年1で放送されるというプレミア感。
そこに自分の身内が出場している、というのはやはり、感慨深い気持ちをお持ちになるのは当然だ。


出場者発表後に、選考基準が今年も発表された。


「1.今年の活躍」「2.世論の支持」「3.番組の企画・演出」に加えて、さらに細かい項目があった。
特に「1.今年の活躍」の部分.
櫻坂としてはこの中で最も勝負できる場所。そして、中でも年間を通してBuddiesが力を入れてきた場所。

推し活というのは、個人的な面と組織的な面の両面がある。
目的によってその両面はどちらが表に出ることも、裏になることもある。

自分が好きだから推している、好きなように推したいから誰かに推し方を指図されるのは嫌だ、という人たちもいる。それを間違っているとは言わない。そのとおりだとも思う。
一方で、紅白歌合戦に出場することを最大目標にする、というのであれば、特にこの「1.今年の活躍」について無視できるわけもなく。
この数字を伸ばす、という観点でいくならば、個人個人で頑張りましょう、ではまず達成されると考えにくい。頑張りたくても、何を頑張っていいかわからない人も多くなるだろうし、旗振り役は必要だ。

だから、何を柱にして推し活をするのか、というところが最も重要になってくる。

個人的に推し活を楽しみたい、というのは前述のとおり間違いではないと、それこそ個人的には思っている。
とはいえその裏返しで、「じゃあ数字を出せずに紅白に出られなくてもいいんでしょうか」という質問にはなんと答えるのだろうか。
もちろん、そんなところに価値を置いていない、というならばそれはそれだ。
ただ、メンバー自身や、メンバーのご家族が、紅白で躍動する姿を見たい見せたいと思っているとしたら、それをも踏み躙って、出る必要はない、と言い放つことがお出来になるだろうか。

仮に自分が出なくてもいいと思ったとして、多くの「出てほしい」という声を無視してでもご自分の我をお通しになるのだろうか。

推しメンが出たいと言ったら、どうなさるのだろうか。


今年も、出場が発表された後、櫻坂46キャプテン松田里奈はBuddiesにお礼のブログを綴ってくれた。

番組出演が発表されたその日のうちに、お礼のブログが出てくる番組など、紅白の他に何かあるのだろうか。
やはりここでも、特別感のある番組だとわかる。
それに、この番組が放送されたあとの、視聴者の話題ののぼり方は尋常ではない。
紅白新規、という方々は結構前から存在する。
TLを見てても、実は何年前の紅白から欅坂が、櫻坂が気になり始めました!という方は結構いらっしゃる。


確かに、そのグループが来年もその先も安定して出られる、というものではないとほぼ誰もがご存知だとは思う。それは櫻坂だけでなく、他のアーティスト・グループとて同じことである。
また出場していないからといって、NHK側に選ばれなかった、というだけでなく、辞退した可能性だってちゃんとある。それは先方が公表しない限りこちらは知る由もない。

でもそれは逆に言えば、今年出場しなかったと言っても、来年も出場しないとは限らない、ということでもある。

櫻坂は確かに今年、選出された。
上記基準を満たしたとNHKが判断したのだろう。
特に、あくまで客観的に見て、SNSでの盛り上がりは間違いなくあった。そうでなければ投票系がこれだけ盛り上がることはないし、個人的な感想としては、投票で1位になったというのは、NHKの判断材料の一つにはなったのではないかと思っている。
加えて、USENのリクエストやストリーミングについても同じことが言える。SNSでの呼びかけが功を奏した部分も大きく、SNSでの盛り上がりと連動していると考える。
あと、今年に関していえば、9th「自業自得」の売上はかなりこの判断に貢献したと思っている。消耗戦だったことは、あの場所にいた自分だからよくわかっている。一人で複数枚買うことにどれだけの意味があるのか、という指摘もわかる。でもそれは、櫻坂だけではない。
そして、何より一番の売りは、ライブだ。そのライブ数もさることながら、観客動員数が全て完売。これは見た目にもはっきりとわかる強さである。

しかし、もちろん櫻坂にも懸念材料はある。
例えば、ウイークポイントはMVの再生数。これはずっと言われていることで、2024年も解消されたとは言い難い。ライブ動員があれだけ増えているのに、MV再生数と連動しているように見えないのが不思議といえば不思議だ。
前述したライブについても、完売が続くことで箱をより大きくすることは、こちらの心情としてはもちろんやってほしい。ドームツアーなんていう夢もある。
ただ、懸念点としては、箱を大きくすることで仮に空席が出た場合、動員数はさほど変わらなくてもそこをマイナスポイントに計上されてしまうのではないか、ということである。
となると、来年もし櫻坂が地方のドームに打って出る、というのは、日程的なことも併せて結構な賭けになるかもしれない。
ただし、その賭けに勝てば、今年以上に出場の可能性は上がる。



日向坂は、確かに2年連続で出場を逃した。
けれど、全ツ初日で佐々木久美が紅白に言及したセリフはまさにそのとおりである。

日向坂は、間違いなく日本の地方に光を当てた。
東京中心で活動していながら、自分たちは日本中を回ってでも根の張った活動をしていく、というのを宣言したような年だったと感じている。宮崎のひなたフェスはもちろん、各地方出身メンバーによるご当地のラジオなど本当にそれを表している。
そもそも日向坂は以前からラジオのレギュラーが多い。ということはその強みを活かした活動ということになるし、この地道さは間違いなく強い力となって花開くと信じる。

今年は四期生をセンターにした表題曲も発売した。その表題曲に、四期生を入れた選抜も行なった。ようやくである。だから、これからなのである。
何にでも、種蒔きの時期というのはある。
五期生が入る前の種蒔きは、間違いなく必要だった。だからキャプテンのセリフは、全面的に支持できる。


日向坂が2025年の紅白に向けて動き出す、ということであれば、越えなければならない壁はたくさんある。
売上はもちろん、ストリーミングの数字。USENカラオケ等のリクエスト。
わかりやすく上げられる数字の部分をどこまで上げられるか。



乃木坂は個人的には個推しのファンが多いイメージだが、なにしろ母数が多い。あの母数の多さであれば、特に呼びかけを行わずとも自然発生的にMVの再生数は上がるし、売上も上がる。そしてそれは、極めて理想的な売れ方なのである。確かに、ファンでない人が知っている曲があって初めて売れている、とする向きがあるのは知っているが、その要素でいけば本当のスマッシュヒットの曲なんて毎年数えるほどしかない。そんなアーティストしか出られないなら、紅白なんて30分ほどで終わってしまう。母数の多さで自然な純増を狙う、極めて理想的なのが乃木坂の現状。

櫻坂は正直乃木坂ほどの母数の多さには達していない。ただ乃木坂と違うのは、これも個人的感想だけど、個推しよりも箱推しのイメージが強い。全体を上げていく、ということについての熱量は高いし、その為の旗振り役もいらっしゃる。だから一つの方向に向いていくと結果に繋がりやすい。そしてその結果が、紅白出場に結びついているとみる。


日向坂が、2025年の紅白を目指すとしたときに、どんな戦法を取るのか。

もちろん、紅白に出るために活動する、という、それだけが軸になるのも果たしてどうだろうという思いもある。

自分たちの主となる活動を愚直にこなしてきた結果、年の最後に紅白に選ばれた、というのが本当の理想なのである。


他にも、私が触れてこなかった要素もおそらくあるだろう。
それも全て、含んだ上で。



両グループの兼推しとして。

来年は全ての坂道が揃い踏みしている姿をぜひ見てみたい。

そしてそれは、決して不可能ではないと思っている。



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川島 雅隆(かわしま まさたか)
noteの中でも、櫻坂46・日向坂46に特化した内容ですので、特に二つのグループの推し活を経て、皆様に文章で還元できるよう努めてまいります! よろしければサポートをお願い致します。