1年の振り返りと今後の指針
今日は3月の終わり。明日からは新生活がスタートします。ここで去年の自分の予備校生活を振り返り、新学期の指針を報告させていただきます。
2018年度の報告
1予備校について
私は、初めて自分の出身校とは離れた環境で一年を過ごしました。今までと全く違うタイプの人間に出会いました。
私の母校は、勉強にガツガツするよりかは、心のゆとりを持って、どちらというと教養面の教育に力を入れていました。一方塾では、成績が全てで、大学受験には最適な環境と言えます。ですが人の価値が成績で決まるような感覚もしました。塾には有名な都内の進学校出身の方が多くいらっしゃって、派閥みたいなものもありました。地方から来ている方も、大体は地方の有名進学校出身で、私は恐らくマイノリティーでした。また男女比が極端で、男性が非常に多く、軽い男女差別みたいなものも感じました。全く知らない方が私の名前を知っていたり、影でありもしない噂や勝手な偏見を持たれたり、女子にとってこの環境は不利だとも感じました。
私はこの環境で、非常に劣等感を感じました。勉強面もそうですし、芯の強さもそうです。勉強面は、朝早くから塾に行き、夜の9時半まで、3月から勉強していたにも関わらず、全く成績が伸びない。なのに他のおちゃらけている子がどんどん優秀になっていく。初めて努力が報われない感覚を味わいました。辛かったです。芯の強さは、普通東大なんて目指さない学校から敢えて志望したくらいですから、自信がありました。でも徐々に慣れも出てきて、予備校の友達と仲良くする機会も増え、誘いに断れないことも多かったです。実は相手の目を伺って、断れないタイプの人間だということを自覚しました。そして、友達に自分の悩みも打ち明けられず、毎日のように、夜1人で予備校のトイレにこもって泣いていました。自分のプライドの高さと、心の脆さも自覚しました。
2予備校での勉強について
予備校での授業は、毎回素晴らしく、感動さえおぼえるほどでした。テキストも要点がまとまっていて、板書も分かりやすく、特に世界史は私の大好きな授業でした。また、多くの科目を学ぶからこそ、知識が体系化され、勉強が楽しかったです。こんな質の高い授業を受けることができて、本当に私は恵まれていました。本来東大を受験した目的である、「高校課程の勉強を通してさまざまな価値観・考え方を吸収する」ことは達成できたと思っております。反省点としては、大量のプリント内容を全てそのまま受け入れて、自分の頭で考える作業を怠っていた、スケジュール通りに勉強を進められなかった、メリハリがつけられなかった、予備校講師に積極的に質問に行けなかった、4月に始まる授業内容より基礎の部分を固めていなかった、など様々ですが、それは受験に失敗した当日にノート一冊に今年の反省点として大量に書き出しました。笑
3予備校の同期について
先ほども少し書きましたが、予備校にいたのはエリートばかりでした。前期は、「この人たちは苦労の苦の字も知らないんだろ」と思っていました笑。でも彼らは彼らなりに挫折を経験しているようです。受験に失敗したこともそうですし、学校内でも学力でヒエラルキーがあったり、劣等感を感じたり、結果主義の社会にいるからこそ悩むこともあるようです。それに気付いた時、私はこの人たちに私と同じ価値観を押し付けていたことを恥じました。また私の仲良くさせていただいていた子達は、性格もとても良い子ばかりでした。面白くて、可愛らしくて、頭も良く、まっすぐな印象を受けました。予備校で仲良くさせていただいていた子には、本当に感謝しています。ありがとうございました。
でも、私を含め友達全員が「同じカラー」であることに違和を感じました。みんな、ある程度裕福な家庭に生まれているのです。親の年収と子供の教育環境が比例するとはよく言われることですが、まさにそれが具現化されていました。違う塾に通っていた先輩に、バイトで塾代をやりくりしながら、勉強している人を知っていたため、私がどうこう出来る訳ではないけれど、どこか違和を感じました。また学力で人の価値を決める暗黙のルールみたいなものを感じ、その価値観には私は最後まで馴染めずにいました。
4この1年で1番の収穫
…それはもちろん「予備校で学んだ勉強内容」なのですが、それ以外にもう一つあります。それはとある友人との出会いです。
5月あたりに友達になり、それから毎日9時半まで勉強した後、一緒に帰っていたとても親しくしていただいた人です。
その人は優秀な進学校に通っていました。とても優秀なのに、自分の学力も学歴もまったく鼻にかけず、飾らない方でした。その人は、「今勉強が出来るといっても、それは高校課程の勉強であって、果たして本当に頭の良い人といえるのか」と言っていて、考えさせられました。性格は私と正反対で超ポジティブで、私のことを励ましてくださった人でした。将来の夢はノーベル平和賞を取ること、と大真面目に語っている、尊敬できる人です。その子との出会いで私の考え方や価値観は大きく変わりました。本当にありがとうございました。
2019年度の指針
まず有難いことに大学に進学できることに本当に感謝して、授業に真剣に取り組みます。親孝行も兼ねて(予備校代も考えれば当たり前なのですが)学内で数年に一度若干名に送られる奨学金を取ります。バイト代は全て予備校代返済に充てます。
また、私の夢である起業を大学生の間に実現するため、きちんとビジネスの基礎を学び自分の案の指針を固めます。
また私のような経験をする人が少しでも減るように、不登校の学生へのボランティア活動に取り組みます。これは以前から私がやりたかったことです。
そして、学内の新しい友達との交流を多くはかります。新しい価値観を吸収し、凝り固まった私の考え方の改革につとめます。
自己分析を徹底して、自分の長所や短所を明確にし、他者との関わり、新しい学習を通して、自分をよく知る一年になればいいなと思っています。
新学期からも、品のある、知性を持った、凛とした女性になれるよう、精一杯努力して参ります。これからもどうぞよろしくお願い致します。
最後まで読んでいただきありがとうございました。