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第20回紛争解決手続代理業務試験を受けてみて

今年、私は第20回紛争解決手続代理業務試験を受験しました。
合格発表は来年3月なのでまだ合否はわからない状況なのですが、試験に向かうまでのあれこれを残しておきたかったので書いてみることにしました。

紛争解決手続代理業務って?

途中まで打ち込んでいたのですが、私が打ち込むよりきちんとまとめられているページがたくさんありますのでそちらのリンクを貼っておきます。笑

この業務を行うことができる資格を得るために受ける試験が紛争解決手続代理業務試験であり、この試験に合格すると特定社会保険労務士として付記を行うことができます。

紛争解決手続代理業務試験を受験するには?

まず、大前提として、社会保険労務士試験に合格していること、かつ登録していることが条件となります。
試験に合格しただけでは受験資格がありません。

次に、特別研修という能力担保研修を受講し、修了認定を受ける必要があります。
今年の研修の申込受付期間は6/12~7/2で、社労士の一番の繁忙期となっています。あまり余裕もありませんし見落としがちなのでご注意を。
そして、特別研修の内容がなかなかボリュームがあり大変でした。
(能力担保研修なのでこのぐらいしっかりやりこまないと身につかないとは思いますが。)

特別研修は総時間数63.5時間に及ぶ3つのカリキュラムで成り立っています。

①中央発信講義(30.5時間)
e-ラーニング形式で行われる講義を視聴します。
今年は9/2~9/30までの期間で行われ、この期間にすべての講義の受講を完了させなければなりませんでした。
単純に日割して1日1時間ほど、ということになりますが、初めて学ぶ内容も多く、「え、今のところもう一回!!」と巻き戻したり、送付されるテキストにも目を通したりしながら進めていると、e-ラーニングとは言えとても密度の濃い講義ですし私は何とか聞き終えることで精一杯でした。
試験日の前日までは復習用として動画視聴ができたので、ぜひぜひ理解の不足する科目について再視聴することをお勧めします。
個人的に助かったのは、各講義の動画が15~20分程度で細かく分かれていること、受講時期の目安が示されていたことでした。
毎日進めたいな…と思っていても日々の予定で順調に進まないことも往々にしてあると思うので、1日1チャプターでも、あるいはこの日までにここまで終わらせる、という進め方の目安ができるのはとてもありがたかったです。

②グループ研修(18時間 ※6時間×3日)
所属都道府県会が属する地域ごとに受講者が振り分けられ、グループ(私は9人グループでした。)毎に演習課題の討論をしたり、申請書・答弁書の起案を行います。
その地域ごとに研修の日程が異なるので、3日連続のところもあれば、2+1日、1日×3週のところもありました。先に研修の終わった地域の方々から研修の状況を教えていただきましたが、進め方が全然違います。
グループ研修のグループにはそれぞれ特定社労士の先生がグループリーダーとしてついてくれるのですが、地域で違うというよりはこのグループリーダーの先生によって研修の進め方が大きく違ったように思います。
①の中央発信講義を何とか終えて一息ついているとすぐグループ研修がやってきますが、この研修はしっかりと予習をすることがおすすめです。
研修の申し込みをすると、研修を受けるにあたっての参考書籍の案内があるので、そちらと中央発信講義のテキストを参考にしながら課題の予習をしました。
前述のとおり、進め方がグループによって異なるので、可能であれば一通りの課題に目を通しておくのが安心かも知れません。
また、予習の仕方についてもSNSで知り合った受講生仲間といろいろやり取りし、不安を感じながら進めたのですが、参考にした箇所・条文などにはわかるように付箋をつけたり、レポート用紙でもワードでも別途予習した内容についてまとめておくとわかりやすいかなと思います。(これは③ゼミナールでも役に立ちました。)
研修に行く際にはとても荷物が多くなるので、ミニキャリーなんかあると便利だと思います。私は遠方から大きなリュックを背負っていきましたが、肩がちぎれるかと思うくらい荷物が重かったです。

③ゼミナール(15時間)
②で検討した演習課題の内容、作成した申請書・答弁書の内容について弁護士の先生から講義を受けます。
受講生は講師の先生に指され、自分たちで話し合った内容を答える双方向の講義です。グループ研修で学習した内容が手元にないと記憶で回答しなければならなくなります。私は申請書と答弁書についてのみ講義を受けるものと思っていたため、演習課題関係の資料を自宅に置いて行ってしまい非常に冷や汗をかきました…。

①~③をおよそ3か月の間で行いました。私の文章ではあまり伝わらないかも知れませんが、グループ研修のメンバーと個別にやり取りをしたり、受験勉強も進めなければいけなかったりしたので非常に濃密な3か月でした。

紛争解決手続代理試験の受験

特別研修の内容だけでだいぶボリュームのあるものとなってしまいましたが、研修と試験はまた別物です。
研修を受けたから試験に合格できる、というわけではないように思います。

試験の申し込みは特別研修の申し込みとは別に行わなければなりません。
今年の試験の申込受付期間は9/17~10/4までで、こちらも特別研修の申し込み同様あまり余裕のある日程ではありませんので留意してください。
ちなみに、特別研修の受講料が85,000円、試験の受験手数料が15,000円、+αで書籍代、交通・宿泊費等がかかります。

試験当日は、午前中にゼミナールを3時間受けた後、午後に行われます。
(すでに前年までに特別研修の受講が終わっている方は、午後から試験会場に来て受験することになります。)
そして、回答はすべてボールペンで行います。とにかくたくさん文字を書く試験なので書きやすいボールペンを見つけ、時間内に回答を書ききる練習もしておいた方が良いと思います。

最後に

この試験については諸先輩方がまとめられているブログ等の情報にたくさん触れたり、SNSで情報交換をしたりしていたのですが、まだまだ分からないことが多かったなと試験を終えた今でも感じています。
今思いつく範囲で書きましたが、実際受講・受験されるときには、あれ…これどうしたらいいのかな?が必ず出てくるはずです。
そんなとき、私でお役に立てることであれば質問にお答えしますので、こちらのコメントでもXからでもお知らせください。

試験を受けるにあたって私がしたことも書きたいと思ったのですが、こちらは合否が出てからにしようと思います。笑

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