憂国のモリアーティ 第6話「ノアティック号事件 第一幕」感想

・>ロンドンを地獄の底に落とし犯罪都市にする。犯罪は目的じゃなく方法。人の心を動かすものは死。
これ、現代にも十分言えることなんじゃないかなと思いますね…
人は感情で動く生き物。もしその感情を多くの人が共有したことで行動へ移り変わったなら。
多くの人の気持ちを「みんなこいつを排除したいと思っている。だからみんなでこの悪いやつをやっつけよう」という方向に持っていくことはできる、ということですよね。

フィクションの世界では後ろ暗い事業や犯罪に手を染める貴族たちを手に掛けるために動かされる民衆の心理ですが、現実では必ずしも悪人を成敗する方向で人の感情が動くわけではない。「こいつをみんなに叩いてほしい」という理由でよくない印象を付けたり、ときに「自分が気に入らない」という理由で集団攻撃をさせようとする手口はネットで後をたたないようにみえます。
その心理に従って行動するかどうかはその人にゆだねられるところではありますが、私はもし仮にその誰か一人へ石を投げるかのような空気の流れができた場合はまず一度立ち止まって考えてみたいと思います。

・シャーロック・ホームズの初登場ですね。なまじこの「憂国のモリアーティ」という作品が美形揃いみたいなところがあるので(?)、まさか普通にヤクやってる設定オミットせず通してくるとは思わなかった。

・ウィリアムが死体を見つけて今週の話は終わるのですが、恐らくこのまま終わりはしないのでしょう。なにせ加害者であるところのブリッツ伯爵は、今回の「主演」。
観客であるところの市民たちに伯爵のメインシーン、つまり人を動物よろしく狩っているという事を認識させるような何かがこの先用意されているのかもしれないですね。