72-14候 鴻雁北(こうがんきたへかえる)
春 清明 72-14候 鴻雁北(こうがんきたへかえる)
【雁風呂・雁木・雁供養】という春の季語がある。
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月の夜、雁は木の枝を口に咥えて北国から渡ってきて、飛び疲れると波間に枝を浮かべ、その上に停まって羽根を休める。そうやって津軽の浜までたどり着くと、要らなくなった枝を浜辺に落とす。日本で冬を過ごした雁は早春の頃、浜の枝を拾って北国に戻って行く。雁が去ったあとの浜辺には、生きて帰れなかった雁の数だけ枝が残っている。浜の人たちは、その枝を集めて風呂を焚き、不運な雁たちの供養をしたという。
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なんとも物哀しいお話しである。が、、、実は、ちょっと残念な結末が待っている。
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木片を落とす場所は、函館の一つ松付近という説と津軽の海岸という説が見受けられる。該当する地方に雁風呂の風習がいつ頃からあったのか、そもそもそういった風習が存在したのかという疑問の声もある。2012年、青森県立図書館の調査により、上記の伝説は1974年のテレビCMで広まったものであり、青森県内で伝承されたものではないと判明した。また、伝説の基となった物語は四時堂其諺『滑稽雑談』(1713年(正徳3年)成立)巻16に収められているが、日本ではなく他国の島での話として収められた物語と判明した。(ウイキペデイア調べ)
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で、TOP画像であるが、何のこたぁない雁木でもなんでもなく、ハワイはラニカイビーチでのワンショット。
口に咥えるには無理がある大きさだが、砂浜でこれを見つけた時、即『雁風呂』をイメージしたことに間違いはない。
・集めたる枝の数よみ雁の風呂 SAKURA
2024年4月9日(火)【旧暦・弥生1日】記