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72-10候 雀始巣(すずめはじめてすくう)

 春 春分 72-10候  雀始巣(すずめはじめてすくう)
 
 花が咲きだした我が家のあわてんぼう桜(暖地桜)の枝に、雀たちのグループが足げく通いだして久しい。すでに花は散り蕊が残っている状態なので、それまでほどのイタズラはしない様子である。が、朝方からチュンチュンと御一行様の賑やかさときたら・・・。

 桜が終わるとヨモギがにょきにょきと育ちだすのだが、今度はそれが目的で、毎年、春から夏にかけて育つヨモギが丸坊主になるまで食い尽くす。だが、ヨモギもたいしたもので、食い尽くされてもまた翌年の早春には新芽を出すのだから、こんなに小さなバルコニーの世界でも自然の摂理、生態系ピラミッドが垣間見られてまことに面白い。

 ところで、件の雀の御一行様だけれど、いったいどの子とどの子がカップルなのかは非常にわかりにくい。同じころ訪れる土鳩は、一羽の雌をめぐる激しい奪回作戦をみてとれるのだけれど、雀にはそれほどまでの競争心はない(数の問題か?)らしく、いつも仲が良くて癒される。

 そこで 、雀始巣(すずめはじめてすくう)に話は戻るのだが、この辺りではいったいどこで巣くっているのだろうか?と不思議に思う。
 ま、ごく近くに大阪城があるので私が心配することもなかろうが。

2024年3月20日(水)【旧暦・如月11日】記

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