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黄金の荒野を拓く@宇宙ビジョン作家人響三九楽(ヒビキサクラ)
2020年8月9日 16:48
人生にもし・・・はないわたしは運命にたかをくくっていた。たぶん何とかなるわ、てね。おじいちゃまはわたしに甘い。だから、ほら、わたしの願いも聞いてくれたじゃない?と。そんなベタベタに甘いわたしは、このまま安穏と秀くんと大阪城で暮らしていけると信じていた。今のままの暮らしがずっと続くと思っていた。そんなわけないのにね。そんなことできないのにね。おじいちゃまは、いろんなタイミングを計
2020年8月7日 17:02
本当の答えのあり場所、知っている?わたしにできることは、徳川のおじいちゃまにお手紙を書くことだった。豊臣に嫁いでから、おじいちゃまに長らく会っていない。だけどおじいちゃまはきっとわたしのことを覚えていてくれ、気にしているはずだと確信していた。「おじいちゃまに、手紙を書きたいの」形部卿局が侍女に紙と硯を用意され、彼女自ら墨をすってくれた。その間、わたしは頭の中で、手紙に書く言葉を
2020年8月5日 16:08
いくらセレブでも、お金で買えないものがある今朝、ショッキングな話を聞いた。ついに秀くんの側室さんに、お子ができちゃった。その知らせを聞いた時、ズドン!と弾丸で胸を貫かれたように、わたしの心に穴が開いた。覚悟はしていたけど、どっと落ち込んだ。ペタンと畳に座り込み、しょぼくれているわたしに刑部卿局が言った。「姫様、高台院様にお会いしてこられたら、いかがでしょうか?」わたしがうなづくと、刑部卿