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アメリカ現地校に通う中学生のエッセイの題材と役にたてない私。

中学生の娘に「ママは9.11の時は何歳だった?その時何してた?その瞬間どう感じた?しばらくした後はどう考えた?」と聞かれた。「え?」である。
答えられるのが当然という感じで矢継ぎ早に質問されても困る。なぜなら、その時自分が何歳だったかや、その時何をしていたかなんて全然覚えてないからだ。どうやら学校のエッセイの題材で9.11を扱うらしく、先生に親に詳しく聞くようにと言われたのだそうだ。
私はニュースとして覚えているだけで、その時の自分が何をしていたのかなんてどれだけ考えても思い出せそうにない。ただ、私も東日本大震災が起こった時は自分が何していたとか、詳しく覚えているので、当時からアメリカに住んでいた人は9.11の事を詳しく覚えているのだろう。

自分の期待に全く沿えない私に対してがっかりした娘は「じゃあ、おばあちゃんにラインで聞いてみる」と言っていたが、おばあちゃん即ち私の母であるが、そんなに詳しく覚えているとは到底思えない。ただまぁ私の母はインテリおばあちゃんなので、もしかしたら詳しく覚えている可能性もあるし、また可愛い孫からの質問なのでラインを受け取った後に検索し、自分の意見をまとめ、その時自分が何をしていたかというのもそれっぽく捏造し、さも全て覚えているかのように娘に答える可能性もある。がんばれ、私の母。娘はおばあちゃんが答えてくれても、おばあちゃんは難しい言葉をたくさん使うからその日本語を英語にするのがまた大変なんだよなと言っていた。確かに私の母はインテリおばあちゃんなので、やたらと四字熟語や慣用句などを使う。がんばれ、娘。

それにしても、中東問題が全く解決していないこのタイミングで色々なルーツを持つ子供達がいるのに、9.11をテーマにエッセイというのはなんていうか外国人としてアメリカに住んでいるという立場の私からするともやっとする。ただ、このタイミングだからこそという考え方も出来る。そういう事が何故起こってしまったのかとか、平和というのをどのように捉えればいいのかとか、その事件をきっかけにその後の世界はどのような方向に進んだのかとか・・・深く皆で考えていく事を目的にしているのかもしれない。娘がどんなエッセイを書くのか興味深い。




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