障害があると、がんばらなきゃいけない圧をなくしたい。
障害がある子の親御さんに質問です!
「子どもに障害があると、何かとがんばらせなきゃいけなくて、人生修行だな」と思ってるの私だけでしょうか?!
■知的&身体障害がある次女について
私の次女は生後9カ月のころ、福山型先天性筋ジストロフィーと診断されたのを機に病院や療育センターでのリハビリがスタートしました。
その後、首すわり、寝返り、おすわり、スプーンを持つ、コップ飲みなど専門職のアプローチやアドバイスと本人のがんばりもありできるようになりました。
しかし、進行性の難病なので中学生の今は筋力低下により、上記で述べたようなことは全てできなくなっています。それでも、身体の拘縮予防などの理由で月2回訪問リハを受け、特別支援学校でも自立活動の時間などで身体を動かすことを続けています。
いわゆる定型発達の長女に比べ、次女はなんでも”がんばらないと”機能を獲得できないため、気が付いたら生活動作の全てがリハビリの時間で、いちいち「がんばれ!」と当たり前のように声をかけている私がいました。とにかく次女ができるだけ運動機能を獲得できるよう、必死でした。
一方で、街中で次女の車椅子を押してルンルンお出かけをしていると、ふいに見知らぬ方から次女に「がんばってね!」と声をかけていただくことがありました。その時の私の気持ちは、ぶっちゃけこんな感じです。
「存在しているだけで、がんばれ!って言われるの、しんどい。」
分かってるんです、声をかけてくださった方々は純粋に、「障害があってもがんばってね!」という気持ちで応援してくださっていることは。
ただ、もう十二分にがんばってるんです。がんばってきてるんです。
子どもだけじゃなく、親もです。
一般的な育児書に載っていない、イレギュラーなことだらけの子育てを、手探りで孤独を感じながらがんばってるんです。
「どーにもならないことを、がんばれって言われつづけるの、しんどいよな。」
「がんばれ!」と声をかけられることで気づいたしんどさ。
だから、私は決めました。
子どもにも、自分にも「がんばれ!」を強いることをやめ、その代わり、「楽しい!」と感じるアソビを大切にすることを!
極端な話、人生の最期に「あ~楽しかった!」としみじみ思いながら旅立ってほしいなと思うのです。
「周りからのがんばれという圧や期待に応え、ひたすら耐える人生だった・・・」とは思ってほしくない。
そして、「やった方がいいリハビリも、次女がやりたい!と思えるアソビにできたら最高じゃないか!」という想いで、デジリハの立ち上げに参画しました。
■デジリハとは
2017年にデジリハの開発がスタートし、2021年に製品化としてリリースされました。現在、全国の病院・リハビリテーション施設・放課後等デイサービス・特別支援学校など約80カ所に導入されています。
次女はデジリハのアプリが初期の段階から製品化されたものまで使っていますが、まさか自分がリハビリをしているなんて一度も思っていない様子で毎回いい反応をします(笑)
強制的に人に手を動かされるのと、自主的に自ら手を動かそうとするのと、どちらが楽しいか。
デジリハを使う子どもたちの、興味をもった対象物に「触れたい」「動かしたい」と心が動いて、「もう一度やりたい」という気持ちになることで、自分の身体の動きを駆使しながら真剣に遊ぼうとする姿に、毎回感動しています。
全国でいち早くデジリハを導入した茨城県水戸特別支援学校の先生がインタビューで下記のように答えています。
デジリハが特別支援学校でできたら最高だと思いませんか?
「特別支援学校でもデジリハ導入してほい!」と思った方に、ぜひお伝えしたいことが2つあります。
①2024年度より特別支援学校に無償公開開始!
そして、なんと!
対象となる機材・センサー類も無償貸与のプロジェクトもスタートしました!
②特別支援学校に機材無償貸与プロジェクトを開始
『デジリハ for スクール』
詳細はお問合せいただきたいのですが、保護者で興味をもってくださった方は、ぜひ学校の担当者に提案していただき、担当者から直接デジリハにお問合せいただけると具体的なことをお伝えできて有難いです。
ちなみに、私は「毎日家で子どもがやりたがらないリハビリをさせるのがストレスだーーー!!」とデジリハチームにボヤいた結果、2023年の第10回小児理学療法学会学術集会にて『障害児の養育家庭におけるエンターテインメントを通じた自主トレーニングが療育ストレスへ与える影響』というテーマでポスター発表をしてきました。
要は、いつものストレッチにデジリハを使ったら、本人が楽しんでくれた分、親のストレスレベルが下がったという内容です。
全国の特別支援学校に無償提供を実施することで、活用事例や研究結果など、今後どんどん発表されると思います。そして、全国の子どもたちが意欲的に楽しく身体を使って遊んでくれたらうれしいです。
『リハビリが、アソビになる』が、可能な時代です。
脱修行の人生。遊びの天才である子どもたちが「子どもらしく生きる」ために、デジリハのような視点のツールが増えるといいなと心から願います。
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