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『THINK FUTURE 「未来」から逆算する生き方』

多くの人は、自分のことを重要視します。

自分に対する褒め言葉を聞いたら、とっても嬉しくなります。
自分に対する悪口を聞いたら、怒ってしまうでしょう。

自分の話を聞いてほしい。
自分のことを占ってほしい。
自分のことを好きになってほしい。

こんなに自分のことが重要なのにも関わらず、「未来の自分」のことを、まるで他人のように扱ってしまいます。

  • お酒を飲みすぎて、翌日、二日酔いになる

  • 夜ふかしして、翌日、寝不足になる

  • 毎日おやつを食べすぎて、翌年、メタボリック診断にひっかかる

  • 欲しい物をすぐ買ってしまって、翌年、貯蓄額が減っている

私達は、「未来の自分」をないがしろにしすぎているようです。


実際、様々な研究の中で、「未来の自分」を他人として考える人が多いという実験結果が示されています。

人は自分自信の事を考えているときに、脳が活性化します。
一方、他人の事を考えているときの脳は、それほどでもありません。

では、「未来の自分」のことを考えているときはどうでしょう。
このときの脳波パターンは、他人の事を考えているときの脳波パターンに近い、というケースが大半でした。

しかしながら、「未来の自分」のことを考えているときの脳波パターンが、自分自信の事を考えているときの脳波パターンと似通っている人も、中にはいます。

「未来の自分」を今の自分と同じように扱える人と、そうではない人がいるようです。


『THINK FUTURE』という書籍では、「未来の自分」と仲良くなった方がいいということが書いてあります。
そして、「未来の自分」と仲良くなる方法についても書いてあります。

連続起業家・エンジェル投資家のけんすうさんが序文を書いてらっしゃいます。
序文は以下のリンクから読めるので、是非ご一読ください。

また、けんすうさんがファウンダーをされているコミュニティ『SWC ( sloth with creators ) 』のRyotaroさんが、『THINK FUTURE』の読書感想を音声配信されています。
耳で気軽にインプットできますし、非常にわかりやすいので、オススメです!

SWCメンバーのしらいさんも、noteに内容をまとめてくださっています!


「未来の自分」と仲が良い人と、そうでない人とで、どこに違いが現れるでしょうか。

未来の自分とのつながりを感じている人ほど貯蓄額が多く、総合的に見て経済的に豊かであることが判明した。

THINK FUTURE

どうやら、「未来の自分」を今の自分と同じように扱える人は、経済的に豊かになる傾向があるようです。
さらに、精神状態、健康状態、交友関係も、相対的にいい状態になりやすいそうです。

「未来の自分」との繋がりの実感が、よりよい行動を起こすための理由、あるいは、突発的な欲望から距離をおくための理由になっています。

「未来の自分」との繋がりを感じられない場合は、将来の利益を割り引いて、今すぐに受け取れる利益を優先してしまいます。

未来は不確実ですからね。
よくわからない未来よりも、確実な現在をどうしても優先してしまいます。
やりたくないことは先延ばしにして、現在を楽しく過ごしたいですよね。

さらに、「未来の自分」には、あたかも時間が無制限にあり余っているかのように捉えがちです。
今よりも時間が沢山あるだろうと思って、頼まれごとを安請け合いしてしまいます。

これらの積み重ねが、後に大きくなって「未来の自分」に返ってきます。


「未来の自分」と仲良しであれば、「未来の自分」を大切にするための振る舞いをしやすくなります。
どうしたら、「未来の自分」と仲良くなれるでしょうか。

その一つが『老化した自分と対面する』ことです。

大切なことは、「未来の自分」をありありとイメージすることです。

人は、数字や集団よりも、個人のストーリーに対して感情移入します。
「世界には1億人以上の難民がいます」という数字よりも、「アフガニスタンの12歳の○○君」という一人の写真に心を動かされます。

これを「未来の自分」にも適用します。

ある研究にて、VR空間で『老化した自分と対面する』という実験を行いました。
一つのグループはVR空間で老化した自分と対面し、もう一つのグループでは同じ年齢の自分と対面します。

その後、二つのグループでのお金の扱いを観察したところ、老化した自分と対面したグループは、より多くの金額を長期的な貯蓄にまわす傾向が見られました。


VR空間での『老化した自分と対面する』ことは、全員が簡単にできることではありませんが…
『THINK FUTURE』では「未来の自分」と仲良くなる様々な手法が書いてあります。

  • 写真アプリで老化させた自分を見てみる

  • 将来の自分に手紙を書く

  • タイムカプセル

他にも「コミットメント・デバイス」という考え方があります。

これは、現在の自分に襲いかかる様々な誘惑を予見しておいて、そのような誘惑が入り込まないように環境を整えることです。

例えば、無線LANが無いホテルで作業をすると、SNSの誘惑から開放されます。
あるいは、夕食後すぐに歯を磨けば、お菓子や夜食を我慢しやすくなります。

自分にあった方法を『THINK FUTURE』を通して探してみると良いのかなと思います。


…というところで、『THINK FUTURE』をご紹介してみました。

個人的には「おわりに」に書いてある以下の一文に心惹かれました。

自分のコミュニティに深く根を下ろしているものに目を向け、これまでどんな歴史があったのか、これから何が起きるのかについて多少なりとも興味をもつことが、環境にいいインフラを整える大きなきっかけになるのではないか。

THINK FUTURE

「未来の自分」と仲良くなれたら、「未来の社会」とも仲良くなれるといいなぁと思います。

その時に大事なのが、歴史を学ぶことなのかもしれません。

歴史を面白く学べるPodcast『コテンラジオ』が、めちゃくちゃ面白いのでオススメです!

コテンラジオが気になっているけどまだ聞けていないという方は、アレクサンドロス編が入口としてオススメです!

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