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モンゴル前編 #3 懐かしのウランバートル
朝、寝台列車の毛布に包まりながら、凍えるような寒さで目が覚める。
鼻風邪を引いてしまった。
いつの間にか全開になっていた窓から風が吹き込んでいる。
もう6月というのになんだ、この寒さは。
とりあえず窓を閉めようと近づくと外には雪が積もっていた。
この日の気温は0度。
つい4日前のエジプトと比べると気温は40度も差がある。
一応、モンゴルも夏なんだけど冬は-40度にもなるからこれでも暖かい方なんだろう。
近くにいたモンゴル人たちとモーガン、シンディーと色々話して過ごして、朝9時にウランバートル駅へ到着した。
「去年泊まっていたイドレゲストハウスに向かうけど、一緒に来る?」
モーガンとシンディに聞くと「宿の当てもないから着いていく!」ということでみんなでゲストハウスまで歩く。
1年前はただの砂利道だった所がきちんと舗装されていて、工事中だった橋も立派な幹線道路になっている。
蓋のないマンホールもほとんどなくなっている。
1年でこんなにも変わるのかと驚きながらイドレゲストハウスに到着すると
「オー!!タイトー!!!」と1年前と変わらないスタッフたちが出迎えてくれた!
「また戻ってきたのか!今回も馬を買いたいのか??w」とからかってくるスタッフに
「今回は馬も買ってモンゴル横断するつもり!」と宣言してやった!
オーナーのイドレさんに挨拶がしたいというと急にみんなの顔が暗くなった。
「実はタイトがモンゴルを出てから1週間後に亡くなったんだ。」
スタッフの1人が話し始める。
確かに最後に会った時には顔色もかなり悪かった。
それでも直前まで普通に話していたし、すぐには信じられなかった。
諸々、積もる話をスタッフと話してモーガンとシンディはツアー会社へ。
俺はとりあえず携帯を契約しに街に行った。
銀行の場所も携帯ショップも全部知っているから1時間程度で契約を終えた。
今回はネットも使いたかったし3ヶ月8GBのプラン(8000Tg = 550円程度)にした。
日本の携帯もこれだけ安かったら助かるんだけどなー。
自分の荷物を受け取りに郵便局へ。
モンゴルは遊牧民など住所不定の人が多くて、郵便という制度が発達していないので私書箱を使う。
今回は千夏さんの私書箱を借りて、日本から横断に必要な物資を送った。
期待はしてなかったけど郵便局でも英語を話せる人はいなく、職員も適当な人ばかりでたらい回しに合って荷物を受け取るだけで1時間半もかかってしまった。
本当はそのままビザの更新をしに空港にも行きたかったけれど今日は時間切れだ。
ノミンデパートの向かいにあるいつも通っていた韓国料理屋でゆっくり食べていくにした。
ここのダグトリタン(韓国のめっちゃ辛い鶏モモの肉じゃが)は絶品すぎて何回食べたか分からないほど。
モンゴルにしては少し高い10,000Tg(約700円)だけど、久しぶりのダグトリタンは去年と全く変わらない美味しさだった。
宿に戻って受け取った荷物の確認をした。
主に
前回日本に送った3mのムチ
携帯用ソーラーパネル
GPS
高出力ライト
など。
夜はシンディーやモーガンも含めて宿のみんなでビールを飲んでそれぞれの旅の話に花を咲かせた。