たいと

色んな意味での冒険をしてます

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【20日目】オオカミの谷に迷い込む

昨日のご飯のおかげか少しは体が回復した! 夜通しジョナサンとクロの監視をしてたからまとまった時間は寝れてないけれど、昨日に比べればかなりマシ! ジョナサンもクロも朝になったら川の水を飲んでくれたし、クロの鞍ズレも完治したから今日はクロに乗って5:45に出発! 昨日まであんなに暑かったのに空が分厚い雲で覆われているお陰で少し寒いくらい。 10分走20分歩ペースで順調に進んでいくと、乾いた岩ばかりの荒野になってきた。 20kmほど進んだところでクロがバテて、一旦降りて歩

    • 【19日目】そろそろ近づいてきた体の限界

      朝3:30。 まだ真っ暗な中、起床。 全身の疲れが全く取れていなくて、40km歩いた直後のように体が重い。 夜中は馬泥棒を警戒して起き続け、日が出てから1~2時間しか寝れない日が続いてるせいなのか。 それともここ最近はあまりお腹も空かないし、朝ご飯を食べる時間すら勿体なく感じて一日一食が続いているせいなのか。 クロとジョナサンに水をあげたり、荷物をまとめたりしたものの、あまりにひどい疲れだから体調を優先して4時半に再び寝袋に入る。 朝7時。 気温も上がって

      • 【18日目】体の変化

        朝7時起床。 天気は晴天。 風もかなり弱くなっている。 昨夜、真っ暗な中を歩き回った疲れは全く取れていない。 疲れのせいで準備が捗らずに9時にジョナサンに跨り出発。 途中で川の水をクロとジョナサンに飲ませる。 ジョナサンもクロも昨夜の疲れが残ってるようだから降りて歩き始めた。 刺すような日差しのせいで、今日はやたらと暑い。 しばらく歩くと少し先の湖の畔に2軒のゲルが見えてきた。 昨日のおじさんが、この湖の近くに流れている川の水なら馬に飲ませても大丈夫っ

        • 【17日目】湖のリゾート地でフィッシング!続く試練!

          一晩中、馬を見張りながらやっと迎えた日の出。 昨日の晩御飯に食べたゆで卵のせいかまだかなり腹が痛い。 とりあえず日も出たことだし、ほとんど寝れてなくて眠いし、抗生物質を飲んで1時間ほど寝ることにした。 朝6時過ぎ、日差しの暑さで目が覚めると腹は少し楽になっていた。 ジョナサンもクロも草がよかったおかげか調子は良さそうだ。 昨夜、スマホで調べた昔の騎馬軍の進み方を実践してみることにした。 20分並足、10分早足をひたすら繰り返すというもの。 ジョナサンもク

          【16日目】弟子入り志願者現る

          やっと夜空が薄っすら明るくなってきた。 1時間の仮眠じゃ足りる訳もなく、ものすごく眠い。 体の疲れもピークに来ているので今日はこの場所でゆっくり休むことにした。 眠かったけれど1週間以上洗えていない体を洗いたい願望の方が強かったから村の少し離れた川まで馬で行った。 朝日で真っ赤な草原を川沿いに進む。 気温もまだ低く、ジョナサンの鼻息が白いほどに寒い。 川の周りに人がいないことを確認して服を全部脱いで全裸になり、気合を十分に溜めてから川に入った。 久しぶ

          【16日目】弟子入り志願者現る

          【15日目②】死にかけたのに警察に連行される

          日射病&脱水症状になって本当に死を覚悟したけれど、なんとかクロのおかげで中規模の町、ナランブルクに到着。 運良く町の入り口に小さな商店があったから、冷えたファンタグレープ2Lを買って一気に飲み干した。 店のおばちゃんは目をまん丸にしてたけど、そんなことにリアクション出来る程に体力は回復してない。 予備の飲み物を大量に買って、ジョナとクロにも小川で水を飲ませて飯屋へ。 ツーヴァン(肉うどん)を大盛で注文して一気に掻き込むと、少しは体力が回復して話す余裕も出てきた。

          【15日目②】死にかけたのに警察に連行される

          【15日目①】荒野の真ん中で死にかけた話

          周りにはゲルも道路も何もなく、もちろん人もいない。 夜は星がすごく綺麗だけど、オオカミの遠吠えが聞こえる度に警戒。 何度もムチとナイフに手をかけながら、なんとか夜が明けた。 2日連続でまともに寝ていなく、昨日は21kmも馬を引いて歩いたからそろそろ体力も限界に近い。 昼間はあんなに暑かったのに、今朝は吐く息が真っ白になるほど一段と寒い。 味噌汁ご飯を喉に掻き込んで、ジョナに跨り、懐中電灯を片手に昨日の水場に水を飲ませに行ってしばらく休憩。 今朝はやたらと朝焼

          【15日目①】荒野の真ん中で死にかけた話

          【14日目】荒野の少年と星空

          朝4時、うっすら空が明るくなってきた。 結局、焚火の前で軽く30分程度しか眠らず、ずっとウトウトしながら馬泥棒を警戒していた。 お湯を沸かして味噌汁を作り、昨日炊いたご飯の入った鍋にブチ込む。 ご飯を炊いた鍋も綺麗になるし冷えた体にはちょうどいい。 ジョナとクロは相変わらず一生懸命にボリボリ言わせながら草を貪っている。 周りには細くて乾燥した草しか生えてなかったから、食べ足りなかったのだろうか。 出発の支度をして、しばらく様子を見ながら待っていたら辺りもすっ

          【14日目】荒野の少年と星空

          【13日目】いい人

          久しぶりのベッドが心地よすぎて、目を開いた時には既に窓一面に青空が広がっていた。 慌てて飛び起きて、時計を見てみると朝5時に起きる予定がすでに7時過ぎ! 急いで支度をして、馬にも水を飲ませていると奥さんのイドレが「朝ごはんはしっかり食べていきなさい!」とゲルの中から声をかけてくれた。 慌てていて忘れていたけれど、お腹は結構空いている。 ここは素直にお言葉に甘えることにした。 ゲルに入ると赤ちゃんのオルネが抱っこをせがんできた。 「すっかりあなたに懐いちゃった

          【13日目】いい人

          【12日目】モンゴル最大祭り「ナーダム」

          朝、8:00に起床。 千夏さんから電話がかかってきて、現在地と馬の状況の報告をしてたり、朝ごはんを食べているうちに10:00になってしまった。 昨日は寝てたから全然気づかなかったけどおじさんにも1歳になる女の子がいて、ちょっとしたことで笑ってくれるしすごく可愛い子だ。 朝からやたらと騒がしく、親族の人たちがどんどんゲルに集まってきて、馬に飾り付けをしたり、子供たちが衣装を着こんだりしてドタバタしている。 「今日って何かあるの?」 「今日からナーダムが始まるんだよ

          【12日目】モンゴル最大祭り「ナーダム」

          【11日目】オオカミの縄張りに突入!

          朝6:00。 昨日の雨の名残か、空は灰色の分厚い雲で覆われている。 ゲルのおじさんが馬に乗って近づいてきた。 「おはよう!よく眠れたか?お前の馬は元気になってるぞ!」 「少し寝れた!ありがとう!」 「さっき、近くにオオカミが出たから銃で追い払ってきた。この辺はよく出るから気を付けろよ!」 よく見るとおじさんは脇に長い猟銃を抱えていた。 一向に姿を見せないから、なんとなく妄想の生き物のような気持でいたけれど、自分の中で急にオオカミが現実味を帯びてきた気がする。

          【11日目】オオカミの縄張りに突入!

          【10日目】クロが動かない

          朝4:10、起床。 まだ辺りは薄暗い。 身震いするほどの寒さに耐えられず、寝袋に入ったまま急いでお湯を沸かす。 それにハチミツを入れて一気に体に流し込むと、一気に全身が温まる。 栄養価も高いし、お手軽な朝ごはんとしてはちょうどいいや。 久しぶりに鞍を付けたり、荷物を縛り付けたりしたせいか、やたらと手間取ってしまい出発準備ができたのは6:45。 辺りもすっかり明るくなってしまった。 まだ隣のゲルのみんなは寝てるみたいで、最後に会えなくて少し名残惜しいけれど久

          【10日目】クロが動かない

          【9日目】オオカミに襲われたおじさんの話

          朝6時。 大分軽くなってきた体を起こして、朝ごはん代わりの板チョコをかじりながら地図を広げた。 こうやって見てみるとモンゴルは本当に広い。 この9日間で進んだ道程は150km、残り2200km。 まだ1/10にも満たない。 このペースだとあと4ヶ月ほどかかるけど、残されたビザの期間は2ヶ月もない。 気の遠くなるような状況だ。 少しペースを上げないと! 明朝の出発までに、もし雨が降った時に備えて馬用のバッグの内側にゴミ袋を縫い付けたり、切れそうな紐を交換した

          【9日目】オオカミに襲われたおじさんの話

          【8日目】村でケガの療養

          朝6時、眩しい朝日で目を覚ます。 今日も青空が広がるいい天気だ。 昨夜食べた焼き鳥の缶詰が美味しすぎて朝も食べてしまった。 これで焼き鳥缶の残りは1つだけ。 食べ物って栄養面で体の回復をさせることはもちろんだけど、気力面でも回復させる効果が大きいんだなと強く感じる。 ジョナもクロも同じなのかな? ずっと草をムシャムシャ食べている。 顔にも元気が戻ってきていて、体も少しは回復しているようだ。 川で歯を磨いていると隣のゲルの子供たちが寄ってきた。 歯を磨いている途

          【8日目】村でケガの療養

          【7日目】ボロボロで辿り着いた村

          朝日が昇ってから2時間くらい眠りについて、板チョコを1枚食べてからジョナサンに跨った。 雲一つない青い空。 目の前の湖はキラキラ輝き、心地良い風が時より頬をなでて、それに合わせて草も揺れる。 この景色を見れるだけで一気に疲れや気力も回復する。 今日は、昨日会った青年が言っていた近くの村まで行ってゆっくりするとしよう。 足もボロボロで、ジョナサンに引き摺られた時にえぐれた小指は化膿して赤く腫れている。 睡眠不足で体も辛くなってきたし、何よりジョナとクロも

          【7日目】ボロボロで辿り着いた村

          【6日目②】遊牧民のいる湖を目指して

          灼熱の熱気、永遠と続く荒野。 残りの飲み水もそこまで余裕はない。 まとわりついている数匹のブヨの羽音が疲れに拍車をかける。 体は、馬を引いて100kmも歩いてきたせいで足の裏の豆から血が出て続けて、靴下が真っ赤になるほどボロボロになっていた。 それでも精神的には『全て投げ出して帰国したい』という気持ちは少しもない。 もしかすると少しだけはあるのかもしれないけれど、むしろ『まだまだやれる!』っていう気持ちのほうが強かった。 そんな中、無意識で、生まれて初めて喜怒哀楽

          【6日目②】遊牧民のいる湖を目指して