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最近の記事

私の頭の中の小暮

小暮は、小中学時代の同級生だった。 同じ部活動に所属してはいたものの、同じクラスになったことはほとんど無く、友達の友達という関係性だった。 高2のある日、中学時代からのいつもの友達3人と、当時流行っていたモンハンをやるために友達の家に集まると、小暮がいた。 ことゲームに関して言えば、というかそれ以外のことはわからないが、小暮は他人に厳しかった。 クーラードリンクやホットドリンク、秘薬を忘れた友達に対して「何のために生まれてきたの?」と、手厳しいツッコミを上機嫌に入れていた

    • 謹賀新年

      ポルノグラフィティの「月飼い」という曲があるんですけど、水槽の水面に月を反射させることを「月を飼う」って表現してるんですよね。中学生のときに初めて聴いたんですけど、天才の発想とはこういうことかと思いました。 相変わらずこのくらいの内容と文量しか書けませんが、今年もよろしくお願いします。

      • 帰省

        地元に帰った。 大体半年に一度は帰っているので、頻度としては高い方だと思う。 それでも少しずつ、確実に、変化していることに気付く。 駅前のラーメン屋が居抜きで新しい看板になっている。 いつも犬が吠えてきたはずの家の前が静かになり、道路は舗装されている。 ◯◯くんの家、建て直してるんだよ。 坂の下の通りに新しいパン屋が出来るんだって。 飼い猫の最近のお気に入りはこのおもちゃで… 痩せて小さくなった母が伝えてくる近況に、あと何回生返事ができるだろうか。 ここだけは変わらな

        • 映画見てる人はすごい

          堂々と言うことじゃないけど、スターウォーズとかスパイダーマンとかバットマンとかジブリとかの映画における必修科目をことごとく履修してない。 3年くらい前に初めてバックトゥザフューチャーを見てまあまあ面白い映画じゃん、と思ったレベルだ。 かまいたちの漫才じゃないけど、これだけ映画を見ていない状態の人間ってまあまあ貴重なんじゃないかとすら思えてくる。 てか、暗い部屋で2時間も画面見続けるなんて正気か? 家で同じことやろうとしたら絶対お母さんに怒られるのに。 …何故こうなって

          日常

          腹の虫も鳴くのを諦めた頃、やっとの思いで会社を出る。 足元を見ると、路面が湿っている。 ああ。今日は雨が降って、そのあと止んだみたいだ。 あと2時間で今日も終わろうというタイミングでようやく、今日の空模様を知る。 世界で最も安い浦島太郎になった後、電車に乗る。 平日の下り電車に相応しい、やつれた顔と窓越しに目が合う。 窓の向こうに街頭が近づくと消え、遠ざかるほどはっきりと浮かび上がるその様は、まるで自分の人生さえも映し出しているような気がした。 じゃらり、とポケットが鳴る

          和解

          伝説のポケモンを捕まえてから、レベルを1つだけ上げた「41」とか「71」の状態に、もやもやとした違和感を覚えていた。 レベルをもう1つ上げて「42」とか「72」以降になるとそれが薄れてあまり気にならなくなったことも、この感覚の異様さを際立たせていた。 その世界に「40」や「70」として超然と存在していたものを、自分の雑な育成で汚してしまったような、取り返しのつかないことをしてしまった気持ちになったことを思い出す。 (当時は努力値の概念すら知らなかったけど。) これは私が

          福祉

          僕の地元には日高屋が各駅停車で並んでいて、2~3駅間違えても問題ないセーフティーネットが敷かれている。 田舎駅には不釣り合いなほど明るく、それでいてどこか優しいその暖色の灯りを見つけると、まるで蛾のように身体が引き寄せられていく。 両隣が空いた丸椅子を選んで、今日も片言で運ばれてきた野菜たっぷりタンメンに手を合わせる。 昔はしょっちゅう汁なしラーメンをモリモリサービス券で麺増しにして食べていたっけ。 思い出を湯気に溶かしながら、食欲とは裏腹に飢えていくものに蓋をした。

          飯島さんとぼく

          飯島さんとは、私の小学生時代の遊戯王の師匠である。 私が勝手に師事し始めたので、この表現が正確かはわからないが、とにかく師匠なのである。 とある放課後、いつものように友達とショッピングモールの休憩スペースでデュエルに興じていると、見知らぬ中年男性が「俺と勝負をしよう」と声をかけてきた。 それが飯島さんとの出会いだった。 歳は50くらいだっただろうか。 寂しい頭髪、指紋だらけの眼鏡、フリースにダウンの着こなし。 私と同い年くらいの息子をつれていなければ、通報案件みたいな出で

          飯島さんとぼく

          それは祈りの姿に似ていた

          遅めのお昼を食べにラーメン屋に入った。 隣の席に座った女性が、運ばれてきた丼に手を合わせながら、ギリギリ聞こえるか聞こえないかくらいの声量で「…ます」と小さく呟いてる様子が横目に見えて、顔も見ていないのに一気に好きになってしまった。 10分にも満たない恋と丼に手を合わせて店を出た。 夏が近い。

          それは祈りの姿に似ていた

          新松戸

          翔んで埼玉とかいう、埼玉(となぜか千葉)をコケにする映画を神奈川県民と一緒に見たことがあって、そこで初めて気付いたんだけど、どうやら自分にも千葉県に対する郷土愛というものが芽生えていたらしい。 「埼玉も千葉も大して変わんないのにねw」みたいなこと言われて「それ いいすぎ。」と思ってしまったから。 まあでもこの手の論争は腰を据えてやり始めると水掛け論になりがちなので、「ぴーなっつ最中美味しいよ」くらいに留めておこうと思います。

          4/15

          今朝信号待ちをしてたら、隣に盲目の女性が並んできた。 なんとなく先導したほうが良いかなと思い、イヤホンを外していつもより革靴をパカパカさせながら歩きだしたら後をついてきてくれたので、勝手にドラクエ気分になっていると、数メートル先で道路工事が行われてることに気付いた。 このまま普通に歩道を進んだら工事用のカラーコーンにぶつかってしまうので、さすがに声をかけようと振り返ったら、そんなことするまでもなく、全て見えているかのように見事に障害物を避ける最短距離で歩みを進めていった。

          藤浪について

          多くの阪神ファンがそうであるように、私も藤浪晋太郎という投手には特別な感情を抱いている。 銭湯や居酒屋に行けば、まず19番の下駄箱が空いているか確認するし、ロト6買うときもとりあえず19番は選んでおく。 RPGの主人公の名前に迷ったときも、とりあえず「しんたろう」と名付ける。 シーズンオフ恒例の、キャッチャー座らせて投げただけのことを伝える記事も目を通してしまうし、5回100球4失点みたいなのを何回やられても、次こそは!と思ってしまう。 パワプロのコントロール査定が悪すぎて

          ぱんちゃん

          とある心理カウンセラーの動画で見たんだけど、人と本音で話す練習として、まずはぬいぐるみ相手に話してみるのが良いらしい。 ぬいぐるみ相手に話せないことが他人に話せるわけない。 なるほど、それはもっともだ。 というわけで、というか、言われるまでもなく以前からぬいぐるみを連れて歩いている。 ぱんちゃんである。 パンダのぬいぐるみなので、ぱんちゃん。 自宅の棚に飾っているのも含めて、全部で3体所持している。 ちょっとした外出や出張先にも密かについてきてもらっている。 もちろん

          スピッツの名曲10選

          アパート バニーガール 運命の人 若葉 HOLIDAY スカーレット 海を見に行こう 船乗り グリーン みなと

          スピッツの名曲10選